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プロショップ直伝! 状況別、お薦め“本格”システム! Part4「パワーアンプ内蔵DSP」を核にする場合・前編

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カロッツェリア・TS-Z900PRS全 1 枚写真をすべて見る

何らかの市販カーオーディオユニットを導入しながらも、もう1ランク上のシステムへとバージョンアップさせたいと思っている方々に向けて、“本格”をキーワードとするシステム構築をお薦めしている。第4回目となる今回は、ナビを交換できないケースについて考えていく。

さて、ナビを交換できない場合にはどのようにして“本格”を目指せば良いのかと言うと…。方法はいくつかあるのだが、まずは「“パワーアンプ内蔵DSP”を導入する」という方法について考えていく。これを用いれば詳細なサウンドチューニングを行えるようになり、結果、より手応えあるサウンドを手にできる。

なお当特集では毎回、全国の有名“カーオーディオ・プロショップ”に取材して記事を製作している。今回は愛知県豊田市の“サウンドエクスプレス マツデン”と香川県高松市の“ピットハウスコスギ”に協力を要請した。この両店に、具体的な“本格”システム構築法を教えてもらった。

より高性能な“パワーアンプ内蔵DSP”を選ぶことが肝心!

まずは、愛知県豊田市の“サウンドエクスプレス マツデン”のインストーラー、熊谷さんに訊いた話から紹介していく。

「各社からさまざまな“パワーアンプ内蔵DSP”がリリースされていますが、“本格”を目指すのであれば、ヘリックスの『P-SIX DSP MKll』(税抜価格:18万円)あたりが候補になると思います。昨今、リーズナブルなモデルも多々登場していますが、少し背伸びをしてこのクラスのモデルを手にされると、得られる満足度も相応に高まります。内蔵パワーアンプの出力も十分な値が確保されていますし、素の音質性能も優秀です。

ちなみに当機の場合は、内蔵パワーアンプのch数は“6”なのですが、さらに2chのRCA出力を備えていて計8chを詳細に制御できます。ですのでフロント3ウェイ+サブウーファーというスピーカーレイアウトにも対応します(この場合はサブウーファー用のパワーアンプが別途必要)。

なおフロントスピーカーが2ウェイなら、余った内蔵パワーアンプでサブウーファーも鳴らせます。ブリッジ接続には対応していませんが、DSP内でサブウーファー帯域の信号をモノラルに合成できますので、内蔵パワーアンプの1chを使ってサブウーファーをドライブできます。組み合わせるモデルによっては外部パワーアンプを使った方が良い場合もありますが、内蔵パワーアンプもある程度のパワーが確保されています。使い勝手は高いです」

組み合わせるスピーカーは、注目機『TS-Z900PRS』がお薦め!

「そしてスピーカーは、旬なところでカロッツェリアの『TS-Z900PRS』(税抜価格:12万8000円)を使ってみてはいかがでしょうか。

当機はコストパフォーマンスが高く、そして使いやすいところも魅力です。3ウェイですが、ハイレンジユニットにはパッシブクロスオーバーネットワークを用いれば、2ウェイのように扱えます。ですのでヘリックスの『P-SIX DSP MKll』で鳴らす場合には、内蔵パワーアンプの計6chでサブウーファーまで鳴らせます。まずはこの形からスタートされると良いのではないでしょうか。

そして後から、当機を内蔵パワーアンプの6chすべてを使ってマルチ駆動し、サブウーファーは外部パワーアンプで鳴らすというようなシステムに発展させても面白いと思います。当機ならこのように、スピーカーを変えずしてシステムアップさせられます。長く楽しめるスピーカーだと思います。

他にもさまざまな“本格”システムをご提案できると思います。お近くでしたらぜひお気軽にお越しください」

“本格”を目指すのであれば、制御できるch数が多いモデルがお薦め!

続いては、香川県高松市の実力店、“ピットハウスコスギ”の古杉さんに訊いた話を紹介していく。

「パワーアンプ内蔵DSPには、オーディソンの『APF8.9 bit』(税抜価格:15万円)、もしくはマッチの『PP-86 DSP』(税抜価格:12万円)、この2モデルのいずれかをお使いいただくと良いのではないでしょうか。これらはともに8chのパワーアンプを内蔵し、DSPでは9chを制御できます。“本格”的なシステム構築を目指すのであればコントロールできるch数は多い方が有利です。

ちなみに、最近の欧州車の中にはリアスピーカーを鳴らさないわけにはいかない車種が増えつつあります。リアスピーカーが鳴らないようにしてしまうとクルマに備わっている機能の一部が使えなくなったりするんですよ。であると、リアスピーカーもコントロールできるDSPが必要となります。これら2機種であればそのようなケースにも対応します。

またこのクラスのモデルともなると、内蔵パワーアンプの能力も案外優秀です。定格出力もある程度大きくなりますので、よりトルクフルにスピーカーを駆動できます。“本格”的なシステムをとお思いでしたら、10万円あたりをボーダーラインとされると良いのではないでしょうか。その線を越えてくると満足度が一段と高まります」

取り付けにもコストを掛ければ、さらなる“本格”サウンドを手にできる!

「これら“パワーアンプ内蔵DSP”に組み合わせるスピーカーとしては、例えばディナウディオの『エソタン シリーズ』がお薦めです。当シリーズには2ウェイ機が2モデルあります。『エソタン 232』(税抜価格:7万円)と『エソタン 236~40周年記念モデル~』(税抜価格:9万円)です。このどちらかを選ばれると良いと思います。

ともに10万円を切るミドルグレードのモデルですが、ディナウディオらしいクセのない美音を聴かせてくれます。コスパは高いです。

ちなみに、もう少し高額なスピーカーを狙うという手もあるのですが、そのご予算はむしろ取り付け費用に回すことをお薦めしたいです。デッドニングに十分に手を掛け、ツイーターも埋め込み加工を施して。そうすることでスピーカーの性能を一層引き出せます。せっかくより良いスピーカーを使うのですから、その良さを目一杯味わえた方がお得だと思うんです。このようにして“本格”化させるのもアリだと思います。

ご来店いただけましたら、手頃な仕様から“本格”システムまで、ご要望に合わせてさまざまご提案いたします。お気軽にお越しください」

《text:太田祥三》

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