フロントまわりからカスタムを始めた山元さん。愛車のCX-5のラゲッジを望み通りの白黒カラーリングでカスタム。どこにもないデザインセンスを発揮したのはインストールを手がけた広島県のWarps。個性的でカッコいいラゲッジをご覧あれ。
シャチやクジラの骨格標本をモチーフに
ラゲッジを白黒カラーで大胆にデザイン
彼の影響から愛車のCX-5にオーディオインストールを始めたオーナーの山元さん。最初にインストールしたのはフロントまわり。アウターバッフルなどを組んで高音質化を狙った。その時にテーマになたカラーリングが白&黒だった。スッキリしつつメリハリのあるカラーリングでインテリアを彩りたいと考えてカスタムする上でのイメージカラーとしたのだった。
コクピットまわりの仕上がりぶりにカスタムインストールの醍醐味を感じたことで続いてインストールに取りかかったのがラゲッジ。フロントまわりと合わせて白黒のカラーリングで白を目立たせるデザインをオーダーした以外、デザイン面は製作ショップのWarpsにお任せして出来上がりを待った。そして完成したのがこのラゲッジだった。「見た瞬間にスゴいと思いました、自分のクルマじゃないみたい。何かの骨っぽいデザインも個性的で良いですねー」とオーナーもその仕上がりにご満悦。
オーナーも感じていた“骨のようなデザイン”はショップのインストーラーに聞いたところ“海”をサブテーマにしてデザインを発案していたという。海中のイメージをモチーフにしてシャチやクジラの骨格標本を思わせるデザインを大胆に投入。白黒デザインだからできるイメージを作り上げたのだった。
パワーアンプ2台をフローティングした
フロアのカスタムインストールがお気に入り
完成したデザインの細部を見ていく中で、オーナーが特に気に入ったカスタムポイントがパワーアンプのフローティングインストールだった。ロックフォードのR2-300×4をフロアに2台インストール。幾重にも重ねたフロアのパネルデザインの中に、ぽっかりと浮かび上がるパワーアンプが存在感満点だ。
フロア面からはアクリルパネルを使ってフローティングして設置するスタイルは強く立体感を感じさせる作り。またパワーアンプ周辺は間接照明でライトアップされ存在感を高めている。白黒デザインの中にあってパワーアンプのフェイスパネルもブラック&シルバーと全体のうまく溶け込むデザインなのも功を奏した。
ラゲッジのもうひとつのアイコンとなるユニットが前方ウォール面に設置されるサブウーファー。ロックフォードのP3SD2-12をチョイスして厚みのあるパワフルな低音を狙った。12インチ口径としたことでローエンドの伸びに加えてデザイン面でもラゲッジとのバランスも絶好となった。白黒のデザイン処理が施されたウォールの中央にしっかり存在感を放ち、こちらも漆黒の振動板がラゲッジ全体のデザインと絶妙に融合している。
さらに両サイドには外向きスピーカーとしてパンチプロのスピーカーユニットをインストール。いずれもユニットと白黒デザインをうまく組み合わせた手の込んだ処理が見て取れる。ラゲッジオープン時にはデザイン的なアピール度に加え、外向きサウンドでも圧倒的な存在感を感じさせてくれる。
スポットライト使いなどを通じて
個性的なカスタム処理を大量投入
白黒のカラーリングをテーマにしたデザインは海中、そしてクジラなどの骨格標本をイメージして作り上げられたことを先に紹介したが、その象徴的な部分がサイドウォールだろう。
外向きスピーカーとしてインストールされるパンチプロのミッドであるPPS4-8とバレットツイーターのPP4-T。ミッドは白のバッフル面にビルトインされるデザイン、一方のバレットツイーターはブラックのベースパネル部分に設置される。そして両ユニットの間には有機的なデザインが施された白のパネルが縦横に配置される。クルマのラゲッジが持つラインを超越したかなり個性的なデザインを強く感じさせるポイントとなっている。
さらに細部にも同ショップならではのカスタムワザが大量投入されている。例えばフロアに設置された2台のアンプの中央部にはシルバーカーボンで処理されたパネルをフローティング設置。ベース部にはアクリルを重ね合わせたデザインで強烈なアイキャッチとした。またラゲッジ手前にはダイヤモンドカットしたアクリルを使ってショップロゴを浮かび上がらせるディスプレイも設置した。
また前方のウォール下部にはスポットライトを設置。パンチングメッシュのウォール下部から、サブウーファーの振動板までをスポット光で照らし出し、光と影によるメリハリを付けたのもアイデアだ。立体感や陰影を大切にする同ショップのインストールが細部にまで反映された好例と言えるだろう。
オーナーが持つイメージを膨らませてデザインへと昇華させたラゲッジ。仕上がりにもオーナーの満足度100%となった。次回の後編ではラゲッジデザインのルーツとなったフロントまわりのカスタムインストールを紹介していくのでこうご期待。
《text:土田康弘》