ラゲッジに美しいデザインのアンプラックを組んだ伊藤さんのフーガ。コクピットまわりにも高音質にこだわったインストールが施される。チョイスしたスピーカーはフラックスの3ウェイ。栃木県のlc sound factoryが左右非対称のインストールを実施した。
フラックスの3ウェイをチョイス
左右非対称のインストールが見どころ
質の高い乗り味や静粛性の高さなど高級車ならではの質感を持ったフーガ。ここに高級オーディオを投入して高音質を手に入れた。
フラックスのツイーター&ミッドレンジをドアミラー裏とドア上部にインストール。デザインも手が込んでいる。
左右のツイーター&ミッドレンジの取り付けは非対称デザインを採用。運転席で最良の特性を引き出すためのインストールだ。
高音質を追求する中で、幾度と無くリメイクを繰り返して来たオーナー。フロントスピーカーも3ウェイユニットを中心に、好みのユニットを探し求めた。そんな高音質への探求でたどり着いたのが今回のシステムだった。フロントスピーカーに選んだのはフラックスのRC370 ACTIVE。ボーカルをキレイに聴くことをテーマにした中で、オーナーのフィーリングにピタッと決まったのがこの高級スピーカーだった。
インストール面にも工夫が込められる。注目なのはツイーター/ミッドレンジの中高域を担当するスピーカー群だ。ドアミラー裏/ドア上部にインストールされる2つのユニット。特徴となっているのは左右非対称のデザインだ。リスナーに対してもっとも音響特性に優れた角度を厳選すると左右の取り付け角度は非対称になった。
デザイン面ではドア上部にワンオフのバッフルを設置してミッドレンジをビルトイン。さらにドアミラー裏にもパネルを設置してツイーターを取り付けるスタイル。グレー系のレザーによるバッフル処理で純正ダッシュとのつながりも良く、インテリアのイメージを崩すこと無くスピーカーを取り付けた。音響面はもちろん、コクピットのデザイン面でもツイーター&ミッドレンジの取り付けはアクセントになっている。
アウターバッフルにはアルミリング&
ピアノブラックを使い見せる効果満点
ドアのアウターバッフルはかなり個性的。光りモノを使うこと無くキラキラ感を出すためアルミを磨き上げたリングを使っている。
バッフル面にはピアノブラックを採用。フラックスのスピーカーのカッパー色のダストキャップなどデザインは変化に富んでいる。
リアシートのトランクスルーから振動板をのぞかせているのがグラウンドゼロのサブウーファーGZHW30。
フロントスピーカーとして選んだフラックスRC370 ACTIVEのサウンドを支える中核的存在のミッドバスは、ドアにアウターバッフルを組んで取り付けられている。ドア形状に合わせたバッフルのアウトラインの形状もスマートで、ドアパネルにマッチするフォルム。さらにバッフル面にはピアノブラックを採用、加えてスピーカー周囲にはアルミ素材をピカピカに磨き込んだリングを設置。スピーカーに設置されるカッパー色のダストキャップとも相まって、光りモノを使うこと無く“輝き感”を演出するデザインにした点もオーナーのこだわり。
派手さを前面に押し出すのではなく、大人のムードでドアまわりをカスタムしたかったというオーナーの思いがこもったデザインが施され、フラックスのフラッグシップスピーカーならではの上質で落ち着きのある仕上げとしているのがこのドアの見どころ。
そんなフロント3ウェイの低音を補うサブウーファーとして選ばれたのがグラウンドゼロのGZHW30X。トランクスルー部分から振動板がのぞくスタイルで音質重視のスタイル。車室内に質の高い豊かな低音を導入できる仕様と言えるだろう。フラックスのフロント3ウェイとのつながりも良好で、厚みのある低音を楽しめる仕様とした。
ダイレクターのビルトインなど
細部にもワンオフカスタムを込める
ヘリックスのプロセッサーをコントロールするダイレクターはセンタークラスター下部に加工によって美しくビルトインされる。
オーディオプレイヤーとしては主にDAPを利用する。XDuooをチョイスしてJ-POPをはじめとした幅広い曲を収録。
愛車のフーガにお気に入りのオーディオをインストールしたオーナーの伊藤さん。高音質化の追求は止まるところを知らない。
上質にまとめられたキャビンには、スピーカー取り付け以外にも手の込んだカスタムが施されている。そのひとつがダイレクターのビルトイン取り付けだ。センタークラスターの下部には純正状態で木目パネルが設置されているフーガ。この部分にダイレクターをビルトインすることを思い立ち、形状に合わせて周囲のパネルをワンオフ。やや角度を付けて操作性や視認性を高めているのもインストーラーのこだわり。もともとここにあったかのような違和感のない取り付けとしている点も見どころだ。
音源に用いるのはDAPにはXDuooをチョイスする。ヘリックスのプロセッサーであるDSP.3に入力することでロスの少ないクリアサウンドを実現している。フロント3ウェイやトルク感のあるパワーアンプなど、厳選したシステムを組み合わせて狙い通りのサウンドを引き出し、音質面に置いてオーナーの満足感は高い。
グレー、アイボリー、木目パネル、ピアノブラックといった落ち着いたデザイン処理でインテリアとの高品質なマッチングを実現したコクピットまわりのインストール。フーガの持つ上質な雰囲気を崩すこと無く、ハイレベルなオーディオシステムを組み込んだこのクルマ、トランクのデザインまでを含めて、高音質とデザイン性を両立させるハイクオリティなカスタムオーディオマシンとなった。
《text:土田康弘》