イギリスブランドのオーディオウェーブをチョイスしたことからトランクルームのデザインをブリティッシュアンティークでまとめたヒロミさんのマークX。千葉県のアークライドがあの手この手のカスタムイアイデアを投入して見事なトランクを作り上げた。
ブリティッシュアンティークを感じさせる
オーディオウェーブ×3台のインストール処理
マークXのインテリアデザインのイメージを踏襲しつつオリジナリティ溢れるカスタムインストールを作り上げたのがヒロミさんの愛車。ユニットひとつひとつへのこだわりも強く、厳選したハイエンドユニットを投入して、最高級のサウンドを引き出している。前編の今回はトランクルームのカスタムインストールを紹介していこう。
トランクリッドを開けると目に飛び込んでくるのはブリティッシュイメージの異空間だ。パワーアンプとして採用したのはイギリスを母国とするオーディオウェーブ。その超ハイエンドユニットに敬意を込めてデザインにはイギリスを感じさせる仕上げが随所に施されている。前方のウォール面を使って3台のアンプを扇状にインストール。大型のアンプをすべて見せるようにレイアウトされたアンプラックはまさに圧巻。立体感と重厚感を存分に引き出す取り付けだ。
そして全体のカラーリングは落ち着いたゴールドで統一。これはブリティッシュアンティークを意識したカラーであることに加えて、マークXの限定車の内装の各所に用いられているピンキッシュゴールドとの統一感を配慮してチョイスされた。3台のアンプが立体的に並ぶ重厚なアンプラックのグリルにこのゴールドを効果的に用いて、個性的なオーディオ空間を作り出した。
ユニオンジャックのデザイン処理や
ブリティッシュ調エンブレムなどを採用
トランクルームにインストールされるのはオーナーの厳選したオーディオウェーブのパワーアンプ3台だ。ツイーター、ミッドバスをドライブするためにAspire Pro JDPをそれぞれ1台、合計2台を用意。さらにサブウーファー用にAspire Pro D/M JDPを1台システムするというハイエンドなマルチアンプシステムを構築。ガラストップを備えたこのパワーアンプをウォール面にインストールするスタイルも独特。基盤を見せるデザインで、オーディオカーにしか出せない雰囲気を見事に演出している。
さらに先にも紹介した扇状のレイアウトも独特。大型アンプであるAspire Pro×3台を余すところなく見せるために配慮したこの取り付け、トランクルームのデザインのキーワードになる重要な効果を発揮している。奥行き感を感じさせるために、アンプラックのフロア面にはゴールドの配色を使ってユニオンジャックをかたどったデザインを施しているのも見どころだろう。
さらにトランクフロアにはイギリスの国章を模したエンブレム(アンティークな小物入れのフタを流用)をビルトインするのもアイデア。トランク上部にも真ちゅう製のエンブレムをセットするなど、どこまでも重厚なブリティッシュイメージを追求するのも見どころだ。
セカンドシート背面にはサブウーファーと
プロセッサーを魅せるレイアウトで設置
次に注目したリアセクションはセカンドシート背面。ここには実用性を考えてシートバック背面にコンパクトにインストールされたサブウーファーとプロセッサーが見て取れる。サブウーファーにはフロントスピーカーで使われているマイクロプレシジョンのZ-Studio 245をインストール。低音の質にも徹底してこだわったユニットチョイスとインストールとした。また、隣に設置されているのはブラックスのハイエンド・プロセッサーであるBRAX DSP。近年ではシステムの完成度を左右するユニットとなっているデジタルプロセッサーに、今手に入る最上級のユニットを投入することで調整力やサウンドクオリティを高めた。
ユニットが取り付けられている面は上部から間接照明で照らし出す演出が加えられるのも見どころ。さらにサブウーファーのエンクロージャーに設置されたポートもパネル面の上下いっぱいにまで伸ばす独特な形状(ここにもゴールドをさりげなく使用)、見せる効果もしっかり計算したデザインが施されてる。プロセッサーの取り付け面にはアルミバーを配してアクセントにしているのもスタイリッシュ。細部にまでインストーラーのセンスを感じさせるフィニッシュが施されているのがよくわかる作り込みとなっている。
ユニットやクルマの内装との統一感を考えた内装デザインや、トランクルームのパワーアンプのレイアウトなど、オリジナリティ溢れる取り付けで他にはないオンリーワンのカスタムインストールを作り上げたマークX。次回はトランクまわりに負けず劣らず手が込んだフロントまわりのインストールを見ていくこととしよう。
《text:土田康弘》