しばらくカスタムオーディオとは距離を置いていたオーナーの澁谷さん、しかしアバルトに乗り換えたのを機に純正の音に満足がいかずオーディオのシステムアップを開始。神奈川県のCAR-Fiにコストを抑えた高音質をオーダーしてシンプルな仕様を完成させた。
ドアのアウター+イルミ処理など
魅せるインストールを随所に込める
かつてはアコードやシビックなどをベースに、ハイレベルなカスタムオーディオを楽しんでいたオーナー。その後、いったんは沈静化していたオーディオ熱だったが、今回アバルトを買ったのをきっかけに、大好きだったオーディオへの興味が一気に再燃する。
「純正のオーディオがどうにも満足できなかったんです。コストをある程度抑えて良い音にしたいというのがオーダーでした」。
以前からオーディオのインストールをお願いしていたCAR-Fiに出かけ相談を開始。真っ先に決めたのがフロントスピーカー。カロッツェリアのTS-V173Sをチョイスした。ただし取り付け面は各部にこだわりを込めた。カスタムオーディオの経験が豊富なオーナー、ドアは問答無用でアウターバッフルに決定、さらにトゥイーターはAピラーにビルトイン取り付けするのも迷うこと無く決定した。
さらにショップで見かけた他のクルマに施されていたカスタムを見て一目惚れして、ドアにはイルミ処理も施すことにした。カーボン素材のミッドバスの振動板をブルーのライティングで照らし出す幻想的なイルミ処理はオーナーのお気に入りポイントになっている。サウンド面の向上はもちろんだが、魅せるオーディオも随所に施したい、そんな思いが見え隠れするインストールスタイルとなった。
ラゲッジは純正イメージを守る
サブウーファーはフラット設置
フロントスピーカー用のパワーアンプはカロッツェリアXのRS-A99X。高級パワーアンプでフロントスピーカーをドライブし高音質を引き出す作戦。さらにサブウーファー用のパワーアンプにはPRS-D800をチョイス。コンパクトでパワフルなパワーアンプで使い勝手も良いモデルだ。これら2台のパワーアンプは、いずれもラゲッジのフロア下に埋め込み設置。完全に隠してしまうことでラゲッジの実用性を重視したのもオーナーの狙い通り。
そのラゲッジにはカロッツェリアの高級サブウーファーであるTS-W1000RSをフラットインストール。カバーをセットすればフロアを完全にフラットにできる構造で、荷物の積載にも困らない仕様。フロントまわりはイルミやアウターバッフルで見せる仕様を込めたが、ラゲッジは純正然としたシンプル仕様を徹底。
ラゲッジのフロアパネルはグレーのパンチカーペットでフィニッシュされ、純正イメージを崩さないコーディネートなのも印象的。しかしサブウーファーのカバーを開けるとフロアが多角形にくり抜かれバッフル面が見える構造。ちょっとした遊び心も込めている。デザイン的にも低音サウンド的にも、しっかりとオーディオカーであることを主張するラゲッジとなった。
音の良いナビの装着は効率良く
愛車を高音質化するポイント
オーナーはナビ選びにこだわった。音の良いナビがどうしても欲しかったことから、選んだのはカロッツェリアのサイバーナビXシリーズ。シンプルなシステムで高音質を得るにはプレイヤーであるナビの高音質が効果的だと考えたオーナー、これは過去にはヘビーなシステムを経験してきたオーナーならではの結論だった。当初はナビの内蔵アンプでフロントスピーカーをドライブしていたほどそのサウンドはお気に入り。もちろん調整機能を含めて、このクルマのセンターユニットになっている。
コクピットはカスタムの手数は少ないもののドアのアウターバッフル+イルミ処理がかなりインパクト大。ドアを開けると近所の子供達が集まってくるほどの人気だとか。ヘビーなカスタムオーディオを経験したベテランオーナーだけに、ギャラリーに対して魅せるオーディオをアピールするのは外せない要素だった。
手頃なシステムで高音質を目指したこのクルマ。同時に魅せるオーディオもしっかり取り入れるという程よい仕様でオーナーの満足度も上々。ベテランオーナーらしい、要所を押さえたシステム&インストールでコスパの高いオーディオカーを完成させた。
《text:土田康弘》