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「注目カーオーディオ・ブランド」クローズアップ! 各社の実力と魅力を展望! 第5回“DIATONE(スピーカー)”編

カーオーディオカーオーディオ特集記事

ダイヤトーン・DS-G300全 4 枚写真をすべて見る

あまたあるカーオーディオブランドの中から、毎回1社をクローズアップして紹介している当週刊連載。その第5回目となる当回は、“DIATONE(ダイヤトーン)”に焦点を当て、車載用スピーカーブランドとしての魅力を考察していく。

2006年に、カーオーディオ市場においても華麗に復活!

“ダイヤトーン”ブランドが誕生したのは1946年。以来、業務用とコンシューマー用両方のスピーカーの名機を多々誕生させ、長きにわたりオーディオ愛好家から一目置かれる存在であり続けてきた。

しかし2000年を目前にした頃、その名前は一時市場から消える。だが、2000年代半ばに早々に復活を果たす。そして2006年の秋には、カーオーディオ市場においても華麗なるカンバックを成し遂げた。車載用高級スピーカー『DS-SA3』(税込価格25万円、当時)の受注を10月から開始し、翌年の春にはその上位機種となる『DS-SA1』(税込価格50万円、当時)の受注生産も開始した。

これら2機種は、当時のカーオーディオ界を大いに活性化させた。大きな話題を呼び、愛好家たちからの羨望の眼差しを浴びる存在となった。

特に、『DS-SA1』はハイインパクトを放った。ツイーターに“ダイヤトーン”だけがスピーカー用として製品化に成功しているスペシャル素材、“B4Cピュアボロン”が使われていて、それだからこその魅力的なサウンドを聴かせてくれた。

そして2008年の12月には、車載用デジタルプロセスセンター『DA-PX1』(税込価格80万円、当時)の発売を発表し、またもや大きな話題を集める。これにて“ダイヤトーン”は、ハイエンドカーオーディオブランドとしての地位をさらに確かなものとした。

スピーカーの振動板素材として理想的なスペックを持つ、“NCV”を開発!

そんな“ダイヤトーン”は2010年の暮れに、復活後の車載用スピーカーの第2世代モデルとなる新機種の誕生を告知する。振動板素材に、独自開発した“NCV(ナノ・カーボナイズド・ハイベロシティ)”を採用した新スピーカー、『DS-G50』(税込価格:15万円、当時)の発売を発表したのだ(発売は2011年3月)。

“NCV”とはカーボンナノチューブが配合された樹脂系の素材で、チタンに匹敵する伝搬速度の速さ(5000m/s以上、当時)と、紙と同等の固有音のなさを高次元で両立させていることが大きな特長だ。しかも、剛性も至って高い。スピーカーの振動板素材として、理想的なスペックを有しているのだ。

しかも、これをツイーターとミッドウーファーの両方に使用できていたので、低音から超高音までの音色の統一も果たされている。なおこの“NCV”は、その後に発表される車載用“ダイヤトーン”スピーカーのすべてで採用されている。

以後“ダイヤトーン”は、続々と名スピーカーをリリースする。2012年にはサブウーファー『SW-G50』(税抜価格:8万円)を、2013年にはシリーズ中のもっとも手軽なモデルとして『DS-G20』(税抜価格:6万円)を、そして2014年には新たなミドルグレードスピーカー『DS-G500』(税抜価格:16万円)を、立て続けに発売した。

なお“NCV”は、新しいスピーカーに搭載される度になんらかの進化が果たされた。常に、スピーカーの振動板としてより良いものとなるように、素材そのものが、あるいは構造が工夫され改良され続けてきた。

2016年には、新たなフラッグシップスピーカー、『DS-SA1000』を発表!

そんな“ダイヤトーン”の、現在のスピーカーラインナップは以下のとおりだ。

トップエンドモデルとして君臨するのは、『DS-SA1000』(税抜価格:67万円、2016年11月発売)だ。当機は『SAシリーズ』の新たなフラッグシップ機として登場している。ゆえに従来機『DS-SA1』と同様に、ツイーターには“B4Cピュアボロン”が採用されていて、伝統をしっかりと継承。そしてミッドウーファーには“NCV”が使用されているのだが、当機に使われている“NCV”はスペシャルバージョンとなっている。“B4Cピュアボロン”と組み合わせて遜色がないように、カーボンナノチューブとその他の樹脂との配合条件を最適化。よりハイスペックな“NCV-R”へと進化させてある。また構造も見直され、一層の高性能化が果たされた。

そしてもっとも新しいモデルとして『DS-G300』(税抜価格:8万円)が、2017年11月より発売されている。

なお“NCV”は、当機においてもまた一層の進化が果たされた。スタンダード機に採用される“NCV”としてはこれまででもっとも高性能化が図られている。伝搬速度は5900m/sが達成され、構造的にも新技術を投下。“Wサイド・ソリッドライン構造”等が新採用され、これらの働きにより各パーツが効率的に動き、価格を超えた実力を身に付けることに成功した。結果当機は、エントリーユーザーから経験者まで、幅広い層に使われている。

なお“ダイヤトーン”の車載スピーカーはすべて、“2ウェイ”だ。このように、かたくなにこだわりを発揮するあたりもまた、“ダイヤトーン”の良さの一部だ。これから先も“ダイヤトーン”は、音にこだわり素材にこだわり、名機を生み出していくに違いない。

今回はここまでとさせていただく。次回以降は、海外ブランドを1つづつピックアップしていく予定だ。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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