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【car audio newcomer! 特別編 後編】ミドルクラスユーザーのプロショップ活用法

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【car audio newcomer! 特別編】ミドルクラスユーザーのプロショップ活用法 後編全 12 枚写真をすべて見る

前回に引き続きcar audio newcomer! の特別編としたこのコーナー。今回はエントリープラスαのミドルクラスのユーザーにとってプロショップに行くメリットを紹介して行くこととした。今回も鳥取県のサウンドステーション ジパングで話をうかがった。

試聴会などの案内もあり
プロショップの積極活用が魅力

前編に引き続きcar audio newcomer! をお届けする特別編、後編の今回もこれからプロショップでオーディオをはじめようと考えているユーザーのプロショップ活用法をうかがった。前編はエントリーユーザー向けだったが、今回は少しオーディオの経験があるエントリー以上~ミドルクラス程度のユーザーを対象とした。アドバイザー役をお願いしたのは前編に引き続きサウンドステーション ジパング代表の道祖尾氏。

最初にミドルクラスのユーザーにとって、プロショップはどんな魅力があるのだろう?

「ひとつは最新のユニット情報がいち早く手に入ることでしょう。さらに試聴会などが開催されていることもあるので、気になっているユニットの音を自分の耳で聴いて確かめられるのもプロショップならではと言えるのではないでしょうか」。

オーディオの最新情報に常に触れていることでモチベーションも高く保てるのも良いところだろう。プロショップのユーザーになれば新製品や試聴会などの案内もあり、オーディオライフがさらに充実すること間違い無しだ。さらにシステムに少しでも不調があればすぐに持ち込んで対応してもらえるのもプロショップの強みだ。

「ユーザーとショップのつながりも密接ですから、気になったことがあればすぐに来店してもらい対応します。そんな時には不満に対する対策や提案などの選択肢を数多く持っているのもプロショップならではです。ユーザーが迷うことなく望む方向にオーディオをレベルアップさせていくのをサポートしています」。

バランスの取れたシステムアップの
スタイルをプロショップがフォロー

ミドルクラスのユーザーが来店した際を想定してプロショップでのやりとりをシミュレーションしてもらった。

「自作や量販店などを経験して、ある程度のオーディオ知識があるユーザーがプロショップに来店される場合には自分なりのビジョンを持っている場合が多いです。その場合はストレートに“自分はこうしたい”と言ってもらうのが一番ですね。漠然と“スピーカーを交換したい”といった相談でも良いんです。ショップの意見を聞いて探り合いすることはオススメできません。あくまでも主体はオーナー自身ですから、やりたいことをズバリと言ってください」。

プロショップに来店した際、システムアップの相談と共にやっておきたいことはあるだろうか。

「やはり音を聴かないと始まりません。まずはデモカーを聴いてもらうことにしています。音源は普段オーナーが聴いている曲を持ってきてもらうのが良いでしょう。スマホに入っている圧縮音源でももちろんOKです。自分なりにリラックスしてデモカーを聴ける環境を作れると良いですね。その上で音の方向性などを相談していくとスムーズに話が進められると思います」。

さらに、ミドルクラスでもある程度予算(50万円~100万円程度)を掛けられというユーザーの場合は、考え方が少し変わってくると言う。

「どのユニットを最優先に考えてシステムアップするのかを確かめたいですね。“スピーカーは譲れない”とか、そのあたりは重要です。ただしショップ側からの提案もしっかり行います。理由はデッドニングやケーブル、取り付けなど、周辺環境もバランスさせないと、せっかくのユニットが生きてこない場合があるからです。もちろん将来的なグレードアップを考えて、今回は1点豪華主義的なシステムを組むという考え方もありです。ユーザーの予算、今後の計画に合わせた最適なシステムアップ法を提案できるのも経験豊富アンプロショップならではだと考えています」。

ユーザー満足度の高いシステムアップを
経験豊富なプロショップは知っている

システムアップする際にはバランスも大切だと先に紹介したが、1点豪華主義的なシステムを長く聴き続けるのはあまり良くない。

「部分的なユニットだけをグレードアップし、周辺パーツ、取り付けなどとのバランスが崩れているシステムを長く聴き続けるのはあまり得策とは言えません。せっかく気に入ったユニットの音をスポイルしたまま長期間聴くことになるからです。ユニットのグレードアップに合わせて、周辺パーツや取り付けといった環境も同時に整えてバランスの良いオーディオを作っていくことが、オーディオを楽しむには重要なポイントだと思っています。そんなアドバイスができるのも数多くのケースを見てきたプロショップだからです。例えば予算の何パーセントをスピーカーに、残りの何パーセントを環境の整備に使うのがベストなバランスなのかについて、ユーザーがもっとも満足度が高いポイントを提案できます。これも決まったスタイルがあるわけではないショップの経験値なんです」。

一部のユニットをグレードアップするだけで必ず音が良くなるわけではない。周辺環境までを含めてグレードアップしてバランスの良いオーディオシステムを作り上げることが良い音への間違いの無いアプローチだ。そんな意味でもユーザーにとってベストな提案ができるのがプロショップの強みだと言えるだろう。

ミドルクラスのユーザーがオーディオを楽しんでいくコツ、そしてその際のプロショップのうまい活用法を聞いた。

「音に対する課題はユーザー自身が感じることです。“次は○○がしたい”と方向性は自然と定まってくると思います。ただし、それをどのように実現したら良いのかがユーザーには判断できない場合もあります。そこでプロショップのアドバイスが有効になるんです。例えば“サブウーファーを付けてフロントスピーカーを楽させましょう”といった提案です。ユーザーが求めているテーマをプロショップにぶつけて、二人三脚で少しずつ欲しい音に近づけていくのが長くオーディオを楽しめる秘訣のひとつです。ユーザーは次にしたいことを少し残して常に先を見据えているといいでしょう」。

ミドルクラスのオーディオシステムは部分的なグレードアップに対する音の進化が大きく対費用効果も非常に高いという。それだけに積極的にシステムアップを楽しんで欲しいという。自作派や量販店を経験したユーザーが、プロショップに行くことで得られるメリットはこのように数多い。オーディオを存分に楽しむためにまずはプロショップに足を踏み入れてみることをオススメする。

《text:土田康弘》

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