7月13日と14日の2日間にわたり開催された『第5回 ハイエンドカーオーディオコンテスト』(@静岡県ツインメッセ静岡)。そのリポートの後編をお届けする。今回も当サイトの登録店からエントリーした注目車両について、サウンドコンセプト等々を詳細にお伝えしていく。
◆スバル・アウトバック(オーナー/東尾 晃さん)by イースト
カーオーディオ歴20年という東尾さんはアウトバックでエントリーした。今回はソースユニットとして新たにソニーのウォークマンを導入し、さらなる高音質化を果たして臨んだとのこと。それ以外の機材は以下のとおり。プロセッサーがヘリックス、パワーアンプがシンフォニ(計4台使用)。スピーカーもシンフォニで統一している。フロント3ウェイはテンポシリーズのモデルで揃え、サブウーファーにはC250 2SWを使っている。調整においては「“静”と“動”、“明”と“暗”、相反するイメージのコントラストを表現できるように心がけた」とのことだ。聴いてみると、音のエッジが立っていて、しかし柔らかな音はあくまでも柔らかく表現されている。コンセプトどおりのサウンドが楽しめた。
◆VW・パサートヴァリアント(オーナー/増井涼太さん)by パラダ
『ハイエンドコンテスト』には今回が初挑戦という増井さんはパサートヴァリアントでエントリーした。ちなみに、当車のシステムが完成したのはイベントの数日前。1台丸ごと新たに製作されている。搭載機材は以下のような陣容となっている。ソースユニットにはアステル & ケルンをチョイスし、プロセッサーにはヘリックス、パワーアンプにはブラックス×2台が採用されている。フロント3ウェイ+サブウーファーもすべてブラックスで固めた。調整においては、ベースのグルーブ感やボーカルの色気等々を表現できるように煮詰めたという。試聴してみると、パワフルで弾力感がある低音がまずは印象的。ノリ良く楽曲が再現されていた。また、ボーカルの瑞々しさにも良さが現れていた。
◆スバル・レガシィ(オーナー/宮岡貴司さん)by カーオーディオクラブ
宮岡さんはレガシィで参戦した。ちなみに宮岡さんのカーオーディオ歴は約25年。カーオーディオクラブにはオープン当初から通っているという。このクルマに手を掛け始めたのは6年前。今年の5月にはDAPとプロセッサーを一新させてハイレゾ化が果たされたとのことだ。搭載機材は以下のとおり。ソースユニットがウォークマン、プロセッサーにはヘリックスを採用し、パワーアンプにはブラックスを使用している。そしてフロント3ウェイスピーカーとサブウーファーはモレルで統一した。目指したサウンドは「スムーズに繋がり、かつ広がりと奥行きを感じさせる音」とのこと。聴いてみると、低音には深みがあり高域は繊細。音色にはコクがあり味わいが深い。楽曲の世界に引き込む力も強かった。
◆トヨタ・パッソ(オーナー/清水真志さん)by ジパング
カーオーディオ歴は10年になるという清水さん。このクルマはイベントの1週間前に完成したばかりとのことだ。メインユニットを新調しそれ以外は以前のクルマから移設してシステムが完成されている。主な使用機材は以下のとおり。メインユニットがサイバーナビXシリーズでプロセッサーがヘリックス。フロントスピーカーにはダイヤトーンのDS-SA1000+カロッツェリアのTS-S1000RS(スコーカー)をチョイス。なおこの組み合わせはジパングのデモカーでも採用されていた実績あるマッチアップ。そしてサブウーファーがカロッツェリアだ。そのサウンドは、S/N感が高くヌケが良好。そして耳当たりがなんともスムーズ。いつまでも浸っていたいと思わせる心地良い音世界が展開されていた。
◆ダイハツ・コペン(オーナー/松本昌大さん)by サブライム
松本さんはコペンで参加した。ちなみに松本さんがカーオーディオを始めたのは7年前。動機は「好きな音楽をクルマの中で良い音で楽しみたかったから」とのこと。当車には2年前からシステムを積み始めた。使用機材は次のとおり。メインユニットがカロッツェリアのサイバーナビXシリーズ。ツイーターにはムンドルフを、ミッドウーファーにはファスをチョイスしている。サブウーファーはカロッツェリア。パワーアンプにはモスコニをセレクトした。サウンドチューニングにおいては、「ボーカルを優しくチャーミングに、リズムを軽快に」等々が留意されているとのこと。聴いてみると雑味のないスッキリとしたサウンド。それでいて余韻が美しく、ボーカルの色・艶にも良さがにじみ出ていた。
◆メルセデス-ベンツ・E220dステーションワゴン(オーナー/根本俊哉さん)by サウンドワークス
根本さんはメルセデス-ベンツ・E220dステーションワゴンでエントリーした。なお根本さんがこのクルマにシステムを積み始めたのは去年の春で、現在のシステムが完成したのはイベントの1か月前。使用機材は以下のようなフォーメーションとなっている。メインユニットに車載用PCを使い、プロセッサーにはブラックスをチョイス。パワーアンプにはカロッツェリアXのRS-A09Xを計5台使用し、フロントスピーカーにはダイヤトーンのDS-SA1000を選択した。さらにはムンドルフのユニットをスーパーツイーターとして使っている。そしてサブウーファーがカロッツェリア・TS-W1000RSだ。そのサウンドは1音1音の粒立ちが良くサウンドステージの見通しも良好。響きの美しさも際立っていた。
◆ホンダ・ステップワゴン(オーナー/小林弘幸さん)by プロショップヴォーグ
小林さんは自身にとって初となるオーディオカー、ステップワゴンで参戦した。このクルマに手を掛け始めたのは1年前。SNSで知り合った同じ車種のオーナーからの影響で興味を持ったとのことだ。現在のシステムが完成したのは当イベントの直前で、ドアのデッドニングやケーブル交換等が行われたという。搭載機材は以下のとおり。ソースユニットはビーウィズのMM-1DK、プロセッサーもビーウィズ、パワーアンプもビーウィズ(P-1R)で揃えた。スピーカー群もビーウィズだ。フロント2ウェイはコンフィデンスIII Fシリーズでまとめ、サブウーファーはコンフィデンスIII。そのサウンドは実にクリア。不純物が一切混ざっていない。ダイナミックレンジも広く、音楽性高く楽曲が再現されていた。
◆ホンダ・オデッセイハイブリッド(オーナー/渡辺洋一さん)by カーファイ
カーオーディオ歴は22年になるという渡辺さんは、オデッセイハイブリッドで参戦した。渡辺さんがこのクルマにシステムを積み始めたのは3年前。そして現在の形が完成したのは今年の5月とのこと。DSPを載せ替え配線が見直されたという。使用機材のラインナップは以下のとおり。メインユニットにはカロッツェリアXをチョイスし、プロセッサーにはヘリックスを採用している。パワーアンプにはオーディソンのモデルを3台用いた。そしてスピーカー群もすべてオーディソンで統一している(フロント3ウェイ+サブウーファー)。クルマに乗り込み聴いてみると、1音1音の輪郭がシャープでハギレも良い。それでいて味わいも深くコクもある。密度感の高いHi-Fiサウンドを堪能できた。
◆アウディ・A3(オーナー/大槻 勇さん)by サウンドフリークス
大槻さんは、去年の暮れに完成したというアウディ・A3でエントリーした。なお、大槻さんは20年前にカーオーディオを始めたのだが10年前に一旦離れたとのこと。しかし6年前にナビ交換をしたことをきっかけ復活。サウンドフリークスにはカーオーディオ仲間の紹介で去年から通い始めた。搭載機材は以下のような陣容となっている。ソースユニットにはウォークマンを使い、プロセッサーにはヘリックスをチョイス。パワーアンプにはモスコニを選択し、スピーカー群はダイヤトーンで統一した。フロントスピーカーにはDS-SA1000を、サブウーファーにはSW-G50を使っている。試聴してみると、全体的な密度感の高さに唸らされた。そして低音には芯があり重みもある。中高音のキレ味の良さも印象に残った。
◆スバル・WRX S4(オーナー/F・Hさん)by AVカンサイ堺店
F・Hさんはスバル・WRX S4でエントリーした。なお、このクルマはF・Hさんにとって初めての本格的オーディオカー。ホームオーディオやポータブルオーディオを趣味としていたのだが、クルマの中でも良い音が聴きたいと考えてネット検索し、近くにAVカンサイがあることを知り昨年末に同店を訪問。こうしてシステム構築に至ったとのことだ。現在の形が完成したのは今年の5月。フロントスピーカーの3ウェイ化が果たされた。主な使用機材は以下のとおり。ソースユニットにはDAPを使い、プロセッサーにはグラウンドゼロをチョイスしている。フロントスピーカーはフォーカル+ブラム。試聴してみると、サウンドステージの立体感の再現性が素晴らしく、各楽器の分離の良さにも唸らされた。深みのあるHi-Fiサウンドを満喫できた。
◆日産・ノートe-POWER(オーナー/池藤 昭さん)by オートステーションK2
池藤さんは、ノートe-POWERで参加した。ちなみに池藤さんのカーオーディオ歴は20年以上。このクルマに手を掛け始めたのは2年前で現在の形が完成したのは今年の5月、とのことだ。搭載機材の顔ぶれは以下のとおり。ソースユニットにはソニーのウォークマンを使い、プロセッサーにはヘリックスをチョイスしている。パワーアンプにはシンフォニ/クワトロリゴを使用し、フロント2ウェイ+サブウーファーはディアーで固めた。サウンドチューニングでは、各楽器の心地良く響くトーンや質感、オーケストラでは管楽器の厚みやレイヤー等を意識したとのことだ。運転席に乗り込み実際に聴いてみると、余韻の美しさにまずは心奪われた。また、低音は弾力感が高く軽快。ノリ良く楽曲が再現されていた。
◆ディーラーデモカー部門 ディーラーデモカークラス
◆ディーラーカー/ユーザーカー混合部門 2DINナビヘッドクラス
◆ディーラーカー/ユーザーカー混合部門 クラリオンFDSクラス
◆ユーザーカー部門 内蔵アンプクラス
◆ユーザーカー部門 イース・コーポレーションクラス
◆ユーザーカー部門 ハイレゾ・エキスパート Aクラス
◆ユーザーカー部門 ハイレゾ・エキスパート Bクラス
◆ユーザーカー部門 ハイレゾ・エキスパート Cクラス
◆ユーザーカー部門 CD・プロフェッショナルクラス
《text:太田祥三》