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小型でリーズナブルな実力単体DSPが“グラウンドゼロ”から新登場! 実力を大分析!!

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『GZDSP 4-8X』用のチューニングアプリ『GZDSP 4-8X Control』の調整画面。全 7 枚写真をすべて見る

現代カーオーディオにおいてますます存在感を強めている“DSP(デジタル・シグナル・プロセッサー)”。結果、各社からさまざまなモデルがリリースされ百花繚乱の様相を呈しているのだが、ここにきてまた1つ、興味深いアイテムが新登場した。

ドイツ発の一大人気ブランド“グラウンドゼロ”のニューアイテム、『GZDSP 4-8X』がそれだ。当機ならではの利点は何なのか。そこのとこころを多角的に大分析する。

リモートコントローラーも同梱され、実質2万4000円のプライスダウンが果たされた!

グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X

(写真)グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X

最初に、基本プロフィールから紹介していこう。すでにディストリビューターからのニュースリリースが配信されているので、細かくはそれに譲り、ここではポイントを絞って解説していく。まず、主要スペックから見ていこう。

☆GZDSP 4-8X(税抜価格:6万円)
●仕様:8chデジタルシグナルプロセッサー
●RCA/ハイレベル入力:4系統 ●RCA出力:8系統 ●周波数特性:20Hz~20kHz(-3dB) ●SN比:115dB以上 ●ハイレベルインプット対応 ●サイズ(幅×奥行×高さ):168mm×114mm×27mm ●質量:450g
なお当機は、以前からラインナップされていた単体“DSP”『GZDSP 6-8X』の姉妹機だ(『GZDSP 6-8X』は在庫限りで販売終了予定)。さて、それとはどこか違うのだろうか。『GZDSP 6-8X』の主要スペックは以下のとおりだ。
☆GZDSP 6-8X(税抜価格:7万5000円)
●仕様:8chデジタルシグナルプロセッサー
●RCA/ハイレベル入力:6系統 ●AUX入力:RCA/3.5mmステレオミニジャック/TOSLINK ●RCA出力:8系統 ●周波数特性:5Hz~20kHz(-3dB) ●SN比:110dB以上 ●ハイレベルインプット対応 ●サイズ(幅×奥行×高さ):185mm×132mm×42mm ●質量:1.0kg
ちなみに“グラウンドゼロ”からは、もう1つ新たな“DSP”が登場予定だ。今回の新製品は、それに対しての“スタンダードグレード”という性質が強められている。なので『GZDSP 6-8X』に備えられていた光デジタルやAUXといった外部入力が省かれ簡素化されている。また、入力ch数も絞られた。

結果、一層の低価格化が実現され、さらなる小型化も果たされた。

なお、リモートコントローラーが付属となっていることも見逃せないポイントだ。別売だったリモートコントローラーの税抜価格は9000円だったので、その分も含めると、実質2万4000円ものプライスダウンが成し遂げられている、というわけなのだ。

グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X『グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X』に同梱のリモートコントローラー。グラウンドゼロ・GZDSP BT-STICK

(写真)グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X、(写真)『グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X』に同梱のリモートコントローラー。、(写真)グラウンドゼロ・GZDSP BT-STICK

スマホアプリでワイヤレス・サウンドチューニングを実行可能!


このようにリーズナブル化が推し進められてはいるものの、機能面でのバリューダウンは最小限にとどめられている。どころか、むしろ高められている要素もある。

特筆すべきは、使い勝手の部分だ。当機では、スマホでのサウンドチューニングも可能となった。無料のiOSまたはAndoroid専用アプリ『GZDSP 4-8X Control』をダウンロードすることで、iPhoneやスマートフォン(Android)をリモコンとして直感的に音響調整が行える。

ただし、iPhoneやスマートフォン(Android)をケーブル接続することはできない。スマホでのチューニングはBluetooth接続時のみ可能だ。なので、別売のBluetooth 4.0 レシーバー『GZDSP BT-STICK』(税抜価格:1万8000円)も合わせて購入する必要が出てくる。しかしながら先にも述べたように、従来機に対するプライスダウン幅は2万4000円なので、これを別途購入してもまだ余りある。

そして『GZDSP BT-STICK』を用意すれば、iPhone & スマートフォンの中に格納されている音楽をワイヤレスで聴くことも可能になる。これを導入しない手はない。

肝心要のサウンドチューニング機能についても分析していこう。結論は、「十二分」、このひと言に集約できる。クロスオーバーについては、選択可能なスロープがマイナス24dB/octまでとはなっているものの、クロスオーバークラスも選択できるし、使い勝手は悪くなさそう。タイムディレイも、調整幅、1ステップの刻み幅ともに平均的なレベルが確保されている。イコライザーも各ch独立で10バンドパラメトリックEQが備えらえている。1chあたりのバンド数は多くはないが、ch独立で操作でき、しかもより詳細な調整を行える“パラメトリックEQ”であるので、実際のサウンド調整時に不足感を感じることはないはずだ。

『グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X』に付属の付属の調整用アプリケーション GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の調整画面。『グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X』に付属の付属の調整用アプリケーション GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の調整画面。

(写真)『グラウンドゼロ・GZDSP 4-8X』に付属の付属の調整用アプリケーション GUI(グラフィカルユーザーインターフェース)の調整画面。

『GZDSP 4-8X』なら、低コスト & コンパクトに“本格”システムを構築可能!


さてここからは、当機『GZDSP 4-8X』がどのようなシーンで魅力を放つのかを考えていこうと思う。

当機が選ばれる可能性が高いのは、以下の2つのシーンだろう。「純正状態のオーディオシステムからのレベルアップを果たしたいとき」、または「スピーカー交換はすでに行われていて、次なるサウンドアップを果たしたいとき」。『GZDSP 4-8X』は、この2つシーンで特に存在感を発揮しそうだ、

なお、その時のチョイスの対抗馬となるのは、“パワーアンプ内蔵型DSP”だ。そちらを選べばシステムをよりコンパクトに、より低コストで仕上げることが可能となる。

しかしながら、『GZDSP 4-8X』を選んだ場合には、「好みのパワーアンプを自在に選べること」がメリットとなる。最近は低価格なパワーアンプの品揃えも充実しているので、リーズナブルにシステムを完成させようと思ったときにもチョイスの幅はなかなかに広い。

つまり、『GZDSP 4-8X』を選んだ際には、楽しみ所がもう1つ増えるのだ。カーオーディオをより深く満喫できる。

そして、コントロールできるch数も8ch確保されているので、最大で「フロント3ウェイ+サブウーファー(ステレオ)」というシステムレイアウトも構築可能だ。

今現在はそこまでのシステムを組むつもりはなくても、そこまで行ける、という事実は後々効いてくる。将来的な発展性に含みを持たせたかったら、“パワーアンプ内蔵DSP”ではなく当機を選んでおいた方がベターだ。

なお、外部パワーアンプシステムを組んだとしても当機自体も小型なので、超小型な多chパワーアンプと組み合わせれば、パワーアンプも含めてシート下でインストールを完結できる可能性も十分にある。

つまり、低コスト & コンパクトに“本格”システムを組みたい、かつ発展性も持たせたい、そう考えたとき、『GZDSP 4-8X』は候補の筆頭となり得る、というわけなのだ。

「自在にサウンドをコントロールできるハイレベルなシステム」に興味があれば、『GZDSP 4-8X』に要注目。

《text:太田祥三》

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