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【連載】“取り付け方”で音が変わる? Part2 ツィーター編 その7「チューンアップツィーターとは?」

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カロッツェリアのチューンアップツィーター『TS-T440』。全 1 枚写真をすべて見る

カーオーディオ製品は、どのように取り付けるかでその性能を引き出し切れるか否かが変わってくる。そこにはどのようなセオリーがあるのだろうか…。当連載では、それらを1つ1つ紐解いている。現在は「ツィーター」の取り付け方に焦点を当てている。

さて今回は、「チューンアップツィーター」を紹介してみたい。カーオーディオの音を良くしようと考えたときの1つの方法として「チューンアップツィーターを取り付ける」、という選択肢もある。これはどんなときに効力を発揮するのかをこの機会に解説しておこうと思う。

これが効果を発揮するのはズバリ、「純正スピーカーがフルレンジタイプであった場合」だ。

その理由は以下のとおりだ。まず、“フルレンジスピーカー”とは、1つのスピーカーユニットだけで低音から高音までを鳴らし切ろうとするスピーカーのことを指す。

ちなみに市販スピーカーにも“フルレンジスピーカー”が存在しているが、それらはほぼすべてが実際は“2ウェイ”スピーカーとなっている(一部“3ウェイ”タイプもある)。中低音再生を担当するミッドウーファーの同軸上に、高音再生を担当するツィーターが取り付けられているのだ。つまり、見かけ上は1つのユニットとして仕上げられているが、構造的には“2ウェイ”になっているというわけだ。

しかしながら純正スピーカーにおいての“フルレンジスピーカー”には、その同軸上にツィーターが取り付けられていることはほぼない。そしてドアに取り付けられている口径のスピーカーではスムーズな高音再生は望めない。音響システムとして純正の“フルレンジスピーカー”は、相当に頼りないものであると言わざるを得ないのだ。

しかし「チューンアップツィーター」を導入すれば、状況をガラリと変えられる。これを設置することで高音再生がスムーズに行えるようになり、これまでしっかりと聴こえていなかった音もクリアになる。全体的なキレ味も上がり、音のツヤも増してくる。

さらには、高音の出所を高いところに設定できることで、音像全体を高い位置に上げることも可能となる。音の質が変わるだけでなく聴こえ方も変えられる、というわけなのだ。

ただし、難しさもある。というのは、ドアに装着されている“フルレンジスピーカー”からも、質があまり良くないとはいえ、ある程度の高音が発せられている。つまり、高音が2か所から聴こえてくることになるので、音が2重に聴こえ、音像がにじんでしまったりもする。

なので予算が許すのであれば、もう一歩踏み込んでスピーカー交換を実行した方がベターだ。市販スピーカーではツィーターとミッドウーファーで役割分担をして音楽が鳴らされるので(一部の製品を除く)、音が2重に聴こえるという弊害は基本的には起こらない。

とはいえ、「手軽に音を良くしたい」と考えるならば「チューンアップツィーター」も侮れない。カーオーディオの初めの一歩としてはリーズナブルでもあるので、その点でもお勧め度は高い。興味があれば、ぜひともお試しを。

今回はここまでとさせていただく。次回からは新たな章に突入する。乞うご期待。

《text:太田祥三》

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