【MINI ジョン クーパーワークス 海外試乗】サーキットで見た“実力”と“新たな一面”…九島辰也 | Push on! Mycar-life

【MINI ジョン クーパーワークス 海外試乗】サーキットで見た“実力”と“新たな一面”…九島辰也

MINIの「JCW(ジョン クーパーワークス)」をサーキットで走ることができる、ということで韓国へ向かった。場所は韓国のインジェ・スピーディウム。2013年開業でスーパー耐久が行われたサーキットである。

自動車 試乗記
MINI ジョン クーパーワークス 海外試乗会
MINI ジョン クーパーワークス 海外試乗会 全 10 枚 拡大写真
今年『MINI』の「3ドアハッチバック」と「5ドアハッチバック」、それとコンバーチブルがマイナーチェンジしたのをご存知だろうか。ヘッドライトユニットやテールランプ、シフトノブなどが変わったのが印象的だ。アシンメトリーに描かれたユニオンジャック(英国国旗)はMINIらしいオシャレポイントといえる。

またガソリンエンジンのトランスミッションが6速ATから7速DSGになったのもニュース。これにより「クーパーS」はよりスポーティさが増した。それを4月にスペインの国際試乗会でテストドライブしたのを今も鮮明に覚えている。マヨルカ島の青い空の下でのコンバーチブルドライブはじつに気持ちがいい。

新型JCWをサーキットで試す



そのMINIの「JCW(ジョン クーパーワークス)」をサーキットで走ることができる、ということで韓国へ向かった。場所は韓国のインジェ・スピーディウム。2013年開業でスーパー耐久が行われたサーキットである。

新型JCW(3/5ハッチバック、コンバーチブル)はデュアルクラッチではなく8速ATを積む。理由は大きなトルクで、これを正確に伝達するにはトルコン式の方が効率的だからだ。2リットル直4DOHCツインパワーターボの最大トルクは320Nm、それを1450回転という低い領域から発生させる。最高出力は231ps。この辺はこれまでと変わらない。

ただし今回の試乗車は左ハンドルの韓国仕様で、ギアボックスはこれまでと同じ6速ATだった。8速が投入されるのは秋以降だそうだから、日本仕様の右ハンドルの方がやや早く多段化されたことになる。



ゴーカート感覚はそのまま、安定した走りを実現



その3ドアハッチバックを使って、ジムカーナと制動テストを行った。もちろんこれまでも何度かJCWでサーキット走行をしているので、その高いパフォーマンスはよく理解している。専用のブレーキはブレンボとの共同開発。17インチの専用ホイールの隙間から赤いキャリパーが顔を覗かせる。

制動力はスタンダードのMINIよりグッと強くなり、それなりに強く踏むとガツンと反応する。強靭なストッピングパワーは感動モノだ。とはいえ、日常使いができるようなセッティングもされている。踏みしろがあっていきなり効き出すものではないので、心配はいらない。

ジムカーナではこの他にステアリングの正確性が目立った。コーンに対し、進入角を決めればスッとその方向に入っていける。堅牢はボディとの一体感を含め、MINI本来のゴーカートフィーリングはJCWでも見事に再現されていると言えるだろう。リアサスの接地性の高さは素晴らしく、ひとつひとつの挙動を安定させる。

もちろん、この時は右端のトグルスイッチでドライブモードをスポーツに切り替えた。アクセルの反応を高めるためだ。気持ちの高まりを抑え丁寧にアクセルを操作すれば、コーンの合間をヒラリヒラリと駆け抜けることができる。



新たな一面見せた「クラブマン」



「クラブマン」と「クロスオーバー」のJCWにも乗った。こちらはベース車両がモデルチェンジしたわけではないので、性能はこれまでと変わらない。でもそんなことは関係ない。両者とも3.9キロの本コースを気持ちよく走った。特にクラブマンは想像以上に楽しい走りを見せる。

3ドアハッチバックとは異なるスペック(車両重量)にそれなりのパフォーマンスのギャップを想像していたが、それはいい意味で裏切られた。スタートダッシュから俊敏で、JCWの懐の深さを見せつける。特によかったのがクラブマンの連続する高速コーナー。ロングホイールベースがクルマの挙動をより安定させ、ドライバーに余裕を感じさせる。なかなかの走りだ。このクルマの新たな一面を見た気がした。

クロスオーバーは重心位置が高い分ロールしてしまい、正直クラブマンほどの感動はなかった。それでもブレーキ性能やハンドリングの軽快さはさすがの仕上がりである。JCWとしてのプライドがそこにある気がする…。

今回の試乗会ではジョン・クーパーの孫、チャーリー・クーパー氏にも会うことができた。というのも、彼はブランドアンバサダーに就任し、マーケティング上JCWを広めていく役目を果たすからだ。ジョン・クーパー・ワークス・チャレンジ(現在のMINI・チャレンジ)に参戦した経験を持つだけに、ジムカーナではその腕前をお披露目した。こういう機会はじつにいい。この次はぜひ日本にも足を伸ばしてほしいものである。

《九島辰也》

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