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“プロセッサー専業ブランド”「オーディオ・コントロール」。その実力と魅力に迫る! Part2

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オーディオ・コントロール LC2i全 4 枚写真をすべて見る

現代カーオーディオにおいて“プロセッサー”は、必需品となっている。その“プロセッサー”をデジタル全盛となる以前から豊富に取り揃え、コアなカーオーディオ愛好家に支持されてきたブランドがある。それがこの「オーディオ・コントロール」だ。

そして同社は今も、数少ない“プロセッサー専業ブランド”の1つとして存在感を発揮し続けている。他社にはない“痒いところに手が届く”的な独特な“プロセッサー”を多々用意して、ここ一番で頼りになるブランドとして愛好家に認知されている。

さて、同社が擁する各ユニットは、どのような局面で頼りになるのか。当特集では、そこのところを深く掘り下げていこうと試みている。

オーディオ・コントロール OVERDRIVE Plus

「オーディオ・コントロール」ならではのユニットとして今回取り上げるのは、“ライン出力コンバーター”。


前回は、“ラインドライバー”をクローズアップした。これこそはまさに「オーディオ・コントロール」らしいユニットと言っていい。同社の“ラインドライバー”は、カーオーディオブームの黎明期からサウンドコンペティターにこぞって使われてきた。そして現代においても、音質向上のための、または音圧増強のための“奥の手”として使い続けられているアイテムであることを解説した。

なお「オーディオ・コントロール」は、他にも役立つ“プロセッサー”を多彩に持っている。どのようなユニットがあるのかというと…。

もちろん他社と同じように“デジタルシグナルプロセッサー(DSP)”や、“パワーアンプ内蔵DSP”も擁している。そしてこれらにも“プロセッサー専業メーカー”ならではの使いやすさが備えられている。

その上で同社は、他にも目的に応じたさまざまな「オーディオ・コントロール」ならではの製品を持っているのだ。

というわけで今回取り上げるユニットは…。

今回は、“ライン出力コンバーター”をフィーチャーする。

“ライン出力コンバーター”とは、“ハイ/ローコンバーター”とも呼ばれているユニットだ。「ライン出力を持たない純正オーディオのスピーカー出力を、パワーアンプで増幅される前のレベルにまで落とすためのユニット」である。

かつてならば、“メインユニット交換”が、カーオーディオの“初めの1歩”だったのだが、昨今は純正オーディオを取り外せないクルマも増えてきた。そういったケースで力を発揮するのがこの、“ライン出力コンバーター”だ。

オーディオ・コントロール LC6i

“フロント2ウェイ+サブウーファー”システムを、より手軽に高音質に構築可能。


とはいえ昨今は、ほとんどの“単体DSP”、“パワーアンプ内蔵DSP”、そして“パワーアンプ”に、“ハイレベルインプット”が備えられている。その中にあって、単体の“ライン出力コンバーター”に出番はあるのだろうか…。

答は「イエス」だ。まずは「オーディオ・コントロール」の“ライン出力コンバーター”、『LC2i』(税抜価格:2万7000円)から見ていこう。

当機は、2ch分のスピーカー出力を入力することで、2.1ch分のライン出力が取れるようになるユニットだ。であるので当機を純正オーディオが取り外せない車両に導入すると、ミニマムな本格システムである“フロント2ウェイ+サブウーファー”システムを、手軽にかつ合理的に構築できるようになる。

“フロント2ウェイ+サブウーファー”システムを手軽に構築しようとすると、サブウーファーには“パワードタイプ”が用いられることが多い。となると、純正オーディオのスピーカー出力を、フロントスピーカー用の“パワーアンプ”と“パワードサブウーファー”の両方に、それぞれ接続しなくてはならなくなる。スピーカー出力を取り込もうとする配線作業は結構面倒だが、当機を使えば、スピーカー出力は当機に接続するだけでOKとなる。

しかも『LC2i』には、“AccuBASS”という機能も備えられている。これは、純正システムで失われた低域情報を再合成できる機能だ。これを活用することで、純正メインユニットのスピーカー出力を“パワーアンプ”と“パワードサブウーファー”の両方に個別に接続するときよりも、システムをより高音質化することができる、というわけなのだ。

オーディオ・コントロール LC8i

「オーディオ・コントロール」の機器には、“専用機ならではの安心感”がある!


なお「オーディオ・コントロール」は、“ライン出力コンバーター”を、もう2機種ラインナップしている。1機種が『LC6i』(税抜価格:4万円)で、もう1機種が『LC8i』(税抜価格:6万1000円)だ。この2機種間の違いは、入出力のch数。前者は入出力がともに6ch備えられていて、後者は入出力がそれぞれ8ch備えられている。

これらが役に立つのはどんなときなのかと言うと…。

それはズバリ、純正オーディオのスピーカー出力が“帯域分割”されているときだ。『LC6i』ならびに『LC8i』には“サミング機能”が備えられているので、“帯域分割”された各スピーカー出力を入力し、それらをユニット内でフルレンジの信号へと合成することが可能となる。

ちなみに、純正オーディオで“帯域分割”されるケースにおいては、外部パワーアンプが使われていることも多い。であるので、“帯域分割”されているスピーカー出力はハイパワーな状態となっている傾向が強い。従って、“サミング機能”を持っている機器は特に、ハイパワー対応型であるほうが便利なのだが…。

「オーディオ・コントロール」の各“ライン出力コンバーター”は(『LC2i』も含め)、その点においても抜かりはない。最大400Wのスピーカーレベル入力にも対応している。ここまでのスペックが確保されていれば、接続不可能となるケースはほとんどないはずだ。

また、「オーディオ・コントロール」の“ライン出力コンバーター”は、ライン出力のボルテージも高い。なので、外部パワーアンプを接続したときにパワーアンプのゲインを絞る方向で調整できる。結果、パワーアンプの能力を引き出しやすくなる。

先ほども記したように、昨今は“パワーアンプ”であっても“DSP”であっても、“ハイレベル入力”が備わっている機種がほとんどだ。しかし、純正オーディオのマルチシステムで帯域分割された信号を合成し、フルレンジ出力に変換する"サミング機能"が備わっていない機種も多く存在する。こうした場合は、"サミング機能"を備えた『LC6i』や『LC8i』をシステム前段に取り入れることで問題を解決できるとともに、さらなる高音質化も期待できるのだ。

さて、次回もまた「オーディオ・コントロール」ならではの“痒いところに手が届くプロセッサー”の紹介を続行する。次回はよりマニアックな機器を取り上げる予定だ。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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