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【マツダ アテンザセダン 新型試乗】「2気筒」でもドライブフィールは変わらない…諸星陽一

自動車試乗記

マツダ アテンザセダン 改良新型(25S Lパッケージ)全 13 枚写真をすべて見る

マツダのフラッグシップセダン、『アテンザ』が改良を受け、ガソリンモデルには気筒休止システムが採用された。

2.5リットルガソリンエンジンの気筒休止はすでに『CX-5』で取り入れられていて、それをアテンザにも拡大したということになる。驚くべきは気筒休止が行われても、それがドライバーにはわからないこと。エンジンのノイズや振動に集中していると、もしかしたら今2気筒かな? と思う程度の違いしかない。これほどまでに気筒休止がわからないのは凄い技術と言っていいだろう。

気筒休止されたことはインパネ上には表示されない。その理由は“運転を楽しんでいただくため、気筒休止を過度に意識させない”ということだが、せっかくの機能なのだから、それは表示されるべきだろう。同時に燃費を表示すればすむことだ。エンジンのスペック的には2馬力、2Nmのアップに過ぎないので大きな変化は感じないが、気筒休止による実質的な燃費アップは大いに期待したい部分だ。

シャシー関係ではサスペションの動きをよりよくするようなセッティングを採用。動きの制約感が減り、よりよく動いている印象。さらにステアリングまわりの剛性がアップされ、パワステの制御も変更されたことで、リニア感が増している。シャシーセッティングにタイヤのマッチングが含まれているのはちょっと気になる部分。タイヤは純正とは別ブランドに交換されることが多いパーツだけに、そこで帳尻を合わせているとしたら、交換によって大きな変化が起きてしまう。しかし、その部分はもちろん未確認だ。

ドライブフィールに大きな影響を与えているのが、シートのリフレッシュだ。全体としてシートを硬くし、しっかりとサポートしようという思想のシートとなった。シートの変更によってクルマの動きがよりリニアに感じられるようになっているのだが、少々シートの張りが強く、シートが主張しすぎているような印象。もう少し距離を乗って、シートが慣れてくればよくなるかもしれない。シートにはベンチレーションが付き、夏場のムレを防止できるようになったのも大きな変更部分だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《text:諸星陽一》

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