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【サウンドチューニング大辞典】第2章「クロスオーバー」その12「“位相”の合わせ方」

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クラリオン『フルデジタルサウンド』のチューニングアプリの「クロスオーバー」調整画面。全 1 枚写真をすべて見る

カーオーディオの楽しみ所の1つである「サウンドチューニング」について、根掘り葉掘り解説している当コーナー。前回は、「クロスオーバー調整」においてのキーポイントの1つとなる「位相」について考察した。今回は、その“合わせ方”を紹介していく。

「クロスオーバー」の調整メニューの中には大抵、「正相・逆相」の切り替えスイッチが備えられている。写真はクラリオン『フルデジタルサウンド』を制御するチューニングアプリの「クロスオーバ設定画面」だが、写真の中の“Phase”と書かれたところがその「位相」切り替えスイッチだ。そして“NOR”か“REV”かを選択すればいいのだが…。

もしも「位相」が完全に裏返っている状態であったなら、これを切り替えることで「位相」がピタリと合う。そうであれば話は早いのだが、これを切り替えても聴こえ方に変化が現れないことがある。そのときには、「位相」が“中途半端にズレている”と判断できる。

その場合には、「スロープ」を見直してみよう。「スロープ」を変えると「位相」に変化が現れるのだ。「スロープ」を1段階、緩めるなり急にするなりした後、また「正相・逆相」を切り替えてみる。そして、切り替えて音に違いが出てきたらゴールは近い。より良く聴こえるほうが正解だ。

ちなみに「位相」が合うと、“迫って来る感じ”が強まる。サウンドのエネルギー感が上がったように聴こえるのだ。参考にしていただきたい。

ところで「位相」は、「クロスオーバー」以外の調整項目をいじったときにも変化しがちだ。なので「イコライザー」や「タイムアライメント」を調整したら、その都度「位相」を確認すべきだ。一旦「クロスオーバー」に戻り、「正相・逆相」を切り替えて「位相」が変化していないかをチェックしよう。

「位相」は、「サウンドチューニング」においてのもっともケアすべき項目の1つだ。「正相・逆相」の切り替えスイッチと「スロープ」をいろいろと操作して、音がどのように変化するかを体感し、経験則を上げておきたい。そうすると「サウンドチューニング」がメキメキと上達していくはずだ。

さて、「クロスオーバー」については一旦ここまでとさせていただく。次回からは「タイムアライメント」をテーマにお贈りしていく。お楽しみに。

《text:太田祥三》

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