V形状の立体インストールを施したラゲッジが印象的な神田さんのインテグラ。そんなリアまわりに加えて、コクピット周辺のデザインも秀逸。栃木県のlc sound factoryの手に掛かればアイデア満載の極上のフロントステージまわりができ上がった。
◆充実のラゲッジに負けないフロントのデザイン&システム
《タイプRのイメージをカーオーディオのインストールデザインにも取り入れたオーナー。ベース車とオーディオの融合が美しい。》
《赤を基調としたデザインはコクピットで踏襲される。人工スエードを使ってドア、Aピラーなどを処理したインストールが決まる。》
《ヘッドユニットにはダイヤトーン・サウンドナビをチョイス。高音質だからこそパワフルサウンドをクリアに鳴らし切れるのだという。》
ホンダ車のタイプRに用いられているイメージカラーである赤を効果的に使ったインテリアデザインを施したインテグラ。ラゲッジは前回紹介したとおりの絶品の出来映えだったが、コクピットにも負けず劣らず充実のインストールが施されていた。ドアやピラーなどはラゲッジ同様に赤の人工スエードを使ったフィニッシュで、純正インテリアとのマッチングも絶妙。グレーの樹脂パネルとのコンビネーションや、ロックフォードのユニット群とのカラーコーディネートもピタリと決まる。
そんなフロントまわりのカスタム上の注目ポイントはなんと言ってもフロントスピーカーのデュアル使いだ。スピーカーにチョイスしたのはロックフォードのT1675-S×2セット。リアに設置した15インチ×2発のP3サブウーファーの低域に負けないパワフルで厚みのある中高域を再生するには万全のシステムとなった。
◆ミッドバス×2発の取り付ける立体感溢れるバッフルが見どころ
《ドアの下部に設置されているホワイトのパネルがドアさらにはコクピットまわりのデザイン上の重要なアクセントになっている。》
《ミッドバスのデュアルインストールは迫力満点。ロックフォードのT1675-Sの振動板に反射するイルミのも効果的に効いている。》
《立体的な造形が施されたミッドバスのバッフル。2発のユニットを内包するバッフルは滑らかなラインを描くスマートなシェイプだ。》
フロントデュアル組みで最初に注目したのはドアのミッドバス取り付けだ。ドアパネルを大きく加工してアウターバッフル化したインストールスタイルは2つのスピーカーありきのデザイン。2発のミッドバスは斜め形状にレイアウトされ、フロアからドアハンドルに向けて立ち上がるようなデザインで、インテリアとの融合性も万全。ドアの限られたスペースをうまく利用して無理なくミッドバスを収めたアイデアも見事だ。さらに、ドア加工でもっともオーナー気に入っているのがドアの要所に配置したホワイトの化粧パネル。レッド×ブラックで統一されたインテリアの中にあって、あえてホワイトをアクセントとして使ったデザイン。しかもドア形状に合わせるように2ピースのパネルを使ってデザインしたところも手が込んでいる。後方のパネルにはRockfordの文字を加えて個性化を図っている。
スピーカー周辺の造形にも注目だ。周囲のドアパネルから大きく盛り上げたバッフル面は滑らかな曲線を描き、2つの振動版を包み込む形状で仕上げている。スピーカーグリルにはアクリル+LEDを使ったイルミ処理もビルトインして、スピーカーの存在感をアピール。イルミにも赤系を用いてデザインの統一感もバッチリ。
◆Aピラーに燦然と輝くデュアルトゥイーターにも注目
《Aピラーへのトゥイーター取り付けも見どころ。デュアル取り付けすることでデザイン&サウンドのインパクトも最上級。》
《ラインドライバーを使ってヘッドユニットからの出力をコントロール。めいっぱいパワフルサウンドを楽しむための工夫の一つだ。》
《満足度の高いオーディオインストールを完成させたオーナーの神田さん。パワーアンプ追加などシステムアップの計画を進行中だ。》
もちろんトゥイーターもデュアル組みされている。Aピラーに取り付けたT1675-Sのトゥイーターはシルバーのベゼル部とブラックのプロテクションが存在感満点。赤の人工スエードで美しく処理されたピラーに2個のトゥイーターがビルトインされるスタイルは美しくカスタムオーディオの真骨頂を思わせるデザイン。低域の対して中低域、そして高域までをパワフルに鳴らし切るという意味でもトゥイーターのデュアル使いは注目だ。鳴りを重視したユニット選びを施しシステムデザインしたオーナー。パンチのあるサウンドを引き出すためにひと工夫加えている。それが助手席足もとに設置したオーディオコントロールのラインドライバー「MATRIX PLUS」だ。ヘッドユニットからのRCA出力を望みのレベルに高めて十分にパワーアンプがドライブできる環境を作り、パワフルなサウンドを引き出すことが狙い。全帯域に渡って鳴りっぷりの良いサウンドを引き出したキーアイテムでもある。
SCANDAL、SILENTSIRENなどの大好きなアーティストを車内で大音量で楽しんでいるオーナー。体が動き出すような躍動的なサウンドとクルマに合わせたデザインを両立させたことでますます愛車でオーディオを楽しむ時間が増えているという。今後はパワーアンプの追加などでサウンドをより充実させていくことも狙っているという。ますますの進化が楽しみなカスタムマシンだ。
《text:土田康弘》