土方 久明のcarハイレゾ最前線 vol.2【FiiO X5 3rd generation】 | Push on! Mycar-life

土方 久明のcarハイレゾ最前線 vol.2【FiiO X5 3rd generation】

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土方 久明のcarハイレゾ最前線 vol.2【FiiO X5 3rd generation】
土方 久明のcarハイレゾ最前線 vol.2【FiiO X5 3rd generation】 全 4 枚 拡大写真
ポータブルプレーヤーやスマホの中に保存されている音楽ファイルを車内でも楽しみたいと思っているレスポンス読者に向けた本企画。ハイレゾ対応の製品を中心に、カー用途で使った時の楽しさや機能的な発展性なども紹介したい。

今回は、ヘッドホンファンやカーオーディオファンに人気のFiiOブランドの、ポータブルハイレゾプレイヤー「X5 3rd generation」を取り上げたい。

現在、同ブランドのDAPラインナップは6種類あり、本機はミドルクラスに位置する製品。価格はオープンだが市場では46,000円前後で販売されている。

X5 3rd generationの大きな魅力としてまず挙げられるのが、音質の要となるDACチップに、ハイエンドホームオーディオ製品にも搭載される上級チップ、旭化成エレクトロニクス「AK4490EN」の採用がある。しかも左右独立で2基搭載されている。再生スペックは、最大384kHz/24bit、または192kHz/32 PCM、および5.6MHz DSDに対応する。

サイズは66.2W×114H×14.8Dmmとコンパクトで、片手で持った時のバランスも良い。ディスプレイは3.97インチのIPS TFT液晶タッチスクリーン。カラーはブラック/チタニウム/レッドの3色が用意されている。フラットで出っ張りがないサイド面のカードスロット部分やボリュームノブ周りなどの造形など機能性と美しさを両立した秀逸なデザインだ。

X5 3rd generatioの興味深い機能として、AndroidモードとPure Musicモードという、2つ本体制御モードを備えていることが挙げられる。Pure Musicモードは、他のアプリを同時に立ち上げずに、音質向上を狙える攻めたモード、Android モードはサードパーティーの楽曲再生アプリを使用するなど使い分けできるのである。

Androidのバージョンは Ver.5.1.1 (Lollipop)、内蔵ストレージは32GB(システム領域5GBを含む)で、microSDカードスロットを2基搭載することにより、最大544GBものストレージ環境を構築することが可能だ。バッテリーは3400mAhと大容量で、急速充電技術「Qualcomm Quick Charge 3.0 」に対応する充電器を使用すれば90分でフルチャージが可能だ。

ヘッドホンアンプ部は、ローパスフィルター段に左右独立した2基のオペアンプを搭載する。オーディオグレードにカスタムされたアンプICも採用されることでバランス駆動ヘッドホンにも対応する。オーディオ部のコストパフォーマンスは本製品の魅力といえるだろう。

出力端子は以下のとおりだ。

・2.5 mm バランスヘッドホン出力
・3.5 mm ヘッドホン出力
・3.5 mmライン/コアキシャルデジタル兼用出力(※3.5 mm 4極を使用)
・Micro USB デジタル出力(※後日アップデートで対応予定)

Wi-Fiは2.4GHz IEEE802.11 b/g/nをサポート。Bluetooth は高音質接続規格のaptXコーデックに対応している。

ポータブルオーディオ視点で語るなら、この価格帯の製品としてヘッドホンのバランス駆動に対応していることが大きなポイントといえる。カー用途の場合は、ヘッドホン/ライン出力を利用してヘッドユニットのAUX端子と接続すればハイレゾの良さが生きるし、手軽に接続したい時はBluetooth経由でワイヤレス接続してもよいだろう。さらに本機の場合は、コアキシャルデジタル出力を備えているので、DSPを使用するようなコアなカーオーディオユーザーは、同軸ケーブル接続によるDSPユニットとのデジタル伝送を行い、さらなる高音質再生を導きたい。

試聴はSONYのスタジオモニターヘッドホン「MDR-Z1000」を3.5mmジャックに接続して、ハイレゾのアニソン楽曲、佐咲紗花 『ID-0』 (WAV 96kHz/24bit)」を再生した。ダイナミックで押しがある彼女のボーカルはリアルで、距離感も適切だ。

続いて自宅のハイファイオーディオシステムとアナログライン接続をして、
「手嶌 葵『明日への手紙(ドラマバージョン) 』(96kHz/24bit FLAC)」を聞いた。彼女の楽曲は録音の良いものが多いのだが、フラットを基本として低域にパワー感を感じる帯域バランスと、ボーカルのリアルさや空間の見通しの良さなどハイレゾ音源の良さをしっかりと表現している

X5 3rd generationは高いコストパフォーマンスを感じる製品だ。適度な情報量と滑らかさを持つ音は搭載されたDACチップ「AK4490EN」の良さだと思うが、もちろんチップだけで音が決まるわけではなく、デジタル/アナログ部の回路構成や電源など各部の品質も高そうだ。さらに、エンジンの入り切りにDAPの電源が連動する「Vehicleモード」機能を備えるなど、カーオーディオリスニングを意識した作りになっていることにも注目したい。

《土方 久明》

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