美しくかつ厚みのある音をオープンカーで再現したいとオーディオインストールをはじめたオーナー。広島県のリクロスが限られたスペースを最大限に活用し、魅惑のサウンドとデザインを作り上げた。
◆オープンカーで厚みのある
サウンドの再生を狙う
ドレスアップ指向のオーナーは、もともとVW EOSにエアサスを組むなどして楽しんでいた。しかし友人のクルマで高品質なオーディオ聴いて強い影響を受けオーディオの世界にひかれ、自分の望むインストールを開始したのだという。
テーマとなったのは「ルーフのオープン時でも美しい音を再生する」「厚みのある低域~中域を再現する」ことだった。そのためにフロントスピーカーに選んだのはフラックスのRC261。同社のフラッグシップとなるリファレンスシリーズは、オーナーが望んだ“中域の厚み”を見事に再現するユニットであったことから決定。
ミッドバスはドアにアウターバッフルで取り付けられる。グラスファイバー、シルク、セラミック繊維などを4層で用いた印象的な振動板はデザイン的にもオーナーお気に入り。ドアのデザインの中に個性的なミッドバスを取り入れている。振動板周囲に加えドアポケット部のイルミ処理も施し、最小限のドア加工で純正とはまったく違う個性的なデザインを作り上げた。
◆手軽に低音を補強できる
ウーファーボックスをチョイス
フラックスRC261のトゥイーターはドアミラー裏にインストールされる。コクピットのイメージを大きく損なうことなく、スマートでシンプルな取り付けが施されている。しかしグリルの存在感もあり、コクピットのアクセントとしてしっかり主張するデザインとした。
シルクドームが奏でるサウンドは“美しい音”を求めたオーナーにもぴったり。中低域とのバランスを整え、帯域バランスの良いサウンドを再生しているのもこのクルマの特徴となった。
一方、もう一つのリクエストであった“低域の厚み”をサポートしているのはロックフォードのR1-1X10だ。10インチのユニットをビルトインしたサブウーファーボックスであるこのアイテム、手軽に低音補強ができるのが魅力的。トランクルームはエアサスパーツが設置されているが、限られたスペースに設置できるのも魅力。トランクスルー部から振動板をのぞかせ、狙い通りのパワフルな低音を車室内に響かせている。
◆スピーカーの能力を引き出す
アンプ類なども充実するシステム
ヘッドユニットにはダイヤトーン・サウンドナビをチョイス。高音質と多彩なコントロール性を最大限に生かしたシステム構築を実施している。パワーアンプにはフロント用にロックフォードのT400Xadをチョイス。サブウーファー用には同じくロックフォードのR500X1Dをシステムする。余裕のパワーでスピーカーの持つポテンシャルを存分に引き出している。
限られた条件で狙ったサウンドを実現するという、インストーラーの腕の見せ所となったこのクルマのシステム & 取り付け。低域や中域の厚み、さらにはオープンでの走行時にも心地よいサウンドを再生するというハードルの高いサウンドも見事に実現し、オーナーも大満足の仕上がりとなった。今後はiPodなどを使ったメモリーオーディオをシステムに組み込む進化も視野に入れるという。ますます完成度を高めていくシステムアップが進みそうだ。
《text:土田康弘》