日本向け10台限定モデルのフェラーリ『J50』は、『488スパイダー』をベースにしてはいるものの、デザインは全面的に変更された。
J50の特徴についてフェラーリ S.p.A.、コマーシャル &マーケティング部門 シニア・バイスプレジデントのエンリコ・ガリエラ氏は、商品企画について「未来的、フューチャリスティックであること。次にエキゾチック。最後はユニークなことだ」と述べる。
未来的とは、「開発当初からこれまでにない、イノベーティブなもの、市場にないものを作ろうとした。そこで、デザイン作業は白紙の状態から始め、未来にフィーチャーしたデザインに仕上げた」と話す。
次のエキゾチックについてガリエラ氏は、「我々は新しいクルマを作る場合には当然将来のことを考える。一方で我々の歴史から何かをモチーフにすることもある。今回は『308GTS』をモチーフにした。このクルマは日本でもアイコニックなモデルなので、そのエレメントを取り入れた」と明かす。
最後のユニークは、V8ターボエンジンを指す。「まずこのエンジンが見えるようその周辺のデザインがスケルトンになっていることが挙げられる」とガリエラ氏。更にエンジン自体も「ターボエンジンに付きもののターボラグをなくすことに成功した」とし、インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー2016を受賞したことを語る。また、パワーも488スパイダーの670psから690psへアップされている。
そのほか新デザインのホイールや、脱着式のカーボンルーフ、フェラーリ初のフルLEDのヘッドランプも採用された。
《text:内田俊一》