リアゲートを開けると現れるウォールを組んだインストールが印象的なVWポロ。福岡県のBrain Childが作り上げた入魂のカスタム処理は車内全体のデザインにも大きく影響を及ぼしていた。今回はもう一つの見どころであるキャビン側に注目してみた。
◆ウォールに6発のサブウーファーを
ビルトインし低音のパワフルさは最強



VWポロというコンパクトな内装をめいっぱいに使った、ウォール組みを施したインストールが特徴のこのクルマ。リアハッチ側には前回紹介したとおり、パワーアンプをディスプレイするボードを設け、裏側となるキャビン側にはサブウーファーをズラリと並べる。
ウォールにはロックフォードのサブウーファー・T0D410を6発インストール。ボックス内部は各サブウーファーのマグネット面を避けるように補強のリブを縦横に加え、さらにはファイバーを流し込むことでも十分な強度を生み出している。パワフルな低音を生み出すインパクト十分なサウンドの根源となる部分だ。
デザイン面ではシルバーカーボンとブラックレザーのコンビネーションが印象的。6発のサブウーファーは、バッフル面にわずかに角度が付けられているのも独特。リアシートの座面にあたる部分にはプロセッサーやキャパシターをレイアウトする魅せる空間とした。
◆ミッドバスをデュアル組み
中域の厚みにも気を配った作り



オーナーが狙うサウンドはパワフルな低音と、それに見合うクリアで力強い中高域を備えたパワーハイファイ。サウンドメイクのテーマを実現するために6発のサブウーファーに加え、フロントステージにもハイクオリティ & ハイパワーにこだわった。
中心となるユニットはロックフォードのT5652-Sだ。同社のフラッグシップモデルを使用することで最上級のサウンドを狙った。さらにミッドバスをデュアルで組むことで中低域の厚みを倍増。有り余るパワーを受け止めるため、ドア防振はかなり入念に施されているという。また2発のミッドバスをビルトインしたアウターバッフルによって、デザイン的にもアピール度満点のドアに仕上がった。
大量のサブウーファーとデュアル組のミッドバス、そしてAピラーへのトゥイーターのインストールで厚みのある中低域とクリアな高域を両立させたこのシステム、狙い通りのヌケの良いパワフルサウンドを作り出すことに成功した。
◆高性能プロセッサーを使って
複雑なシステムを徹底制御する


大量のスピーカー群を備え、複雑になっていくシステムをコントロールするために、調整能力と音の良さを考慮してヘッドユニット & プロセッサーにはカロッツェリアXを投入。6発のサブウーファー、デュアル組みのミッドバスといった、通常では持てあまし気味のヘビーシステムを、見事にまとめ上げているところも見どころだ。
シルバーカーボンを効果的に使った魅せるカスタムインストレーションに、パワフルそのもののサウンドを兼ね備えたVWポロ。大量のユニット群を投入しながらも、しっかり制御されたサウンドで心地よい大音量を響かせる。スタイリッシュなデザインと、狙ったサウンドを見事に融合させた、カスタム・オーディオマシンとなった。