英国の高級スポーツカー、アストンマーティンは5月21日、イタリア北部コモ湖畔で開幕したヒストリックカーの祭典、「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」において、『ヴァンキッシュ ザガート コンセプト』を初公開した。
同車は、50年にも及ぶアストンマーティンとザガートのコラボレーションから誕生した5台目のモデル。アストンマーティンのスポーツ性、ダイナミズム、素材クオリティへのこだわりとザガート特有のデザイン言語を融合させた。
『One-77』由来のドアミラー、『DB11』の空力プロフィールの流れを汲む彫刻的なリアエンド、格納式スポイラー、ラゲッジコンパートメントにアクセスするためのリアハッチなど、アストンマーティンの最新デザイン要素を導入。ロアボディ全域に装着されたカーボンファイバー製シルにより、フロントからリアまで特徴的なラインが描き出され、そこから4本のエキゾーストが見える。
内装には、アストンマーティン一流のクラフトマンシップの伝統を余すところなく表現。ヘリンボーンカーボンファイバー、アルマイト処理されたブロンズ、アニリンレザーを組み合わせてダッシュボードを製作。ベントやロータリースイッチには、豪華な素材クオリティを明確化。シートやドアには、ユニークなZパターンキルトがあしらわれ、ザガートのイニシャルである「Z」が、ヘッドレストにはエンボス加工で、センターコンソールにはステッチで施された。
パワートレインは、自然吸気のV型12気筒ガソリンエンジン。専用チューンが施され、最大出力は600psを獲得している。
《text:森脇稔》