日本ではニッチであるゼネラルモーターズのトップブランド、キャデラック。『CT6』投入を機に台数を伸ばしていきたいという。
キャデラックチーフマーケティングオフィサーのウヴァ・エリングハウス氏によると、「キャデラックは、昔から偉大なブランドの象徴だ。所有することが誇りに思えるようなエンブレムであり、また、オーナーの個性や自己表現ができる道具でもある」と話す。
一方、「中国とアメリカ以外ではニッチブランドだ」とし、日本も同様だという。そこで、「いわゆる主流のプレミアムカーを“求めていない”ユーザーには向いているブランドだ」とエリングハウス氏。つまり、「街に多く走っているドイツの競合とは違う、個性が際立っているブランドだ」と強調し、そういうブランドを求めているユーザーがターゲットだとした。
そのうえで、「キャデラックを再び世界のラグジュアリーブランドの象徴にすることが、私の挑戦だ」と述べる。
日本市場にキャデラックが登場してから101年が経った。エリングハウス氏は「日本のユーザーにはキャデラックを大切にしてもらってきた。そのうえで、もっと台数を販売したいと思っている」とコメント。右ハンドルに関しても「現在イギリスでは1社しかディーラーがなく、(右ハンドル全体の)台数が伸びないため、経営視点ではかなり困難だ」としながらも、前向きに検討していきたい考えを示した。
《text:内田俊一》