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【ホンダ クラリティ フューエルセル】開発責任者「軽量化で新技術を積極的に投入」

自動車ニュース

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ホンダの新型燃料電池車『クラリティ フューエルセル』はボディの軽量化を図るために様々な新素材を積極的に採用している。そのひとつがリアバンパービームに使われている樹脂とガラス繊維の複合材GFRPだ。

開発責任者を務める本田技術研究所の清水潔主任研究員は「リアバンパービームは強度が必要なうえ、結構な重量もある。そうしたところに新材料を使うことで軽量化しながら強度も保つ技術にチャレンジした」とGFRP採用の背景を語る。

クラリティ フューエルセルのリアバンパービームに採用されたGFRPはドイツの化学品メーカー、ランクセスの高性能プラスチック「デュレタン」と、傘下のボンドラミネーツ社の熱可塑性コンポジットシート「テペックス」が使われ、50%の軽量化を実現した。

清水氏は「コスト的にはアルミのバンパービームの方が安い」としながらも、「新しい技術の車には、新技術を積極的に投入したい、また社内的にもパイロット的な車としての位置づけがある。次世代の高強度、軽量材料のパーツをなるべく早い段階から使っていきたいということであえて使った」と明かす。

クラリティ フューエルセルにはGFRPのほか、ボディ骨格に高λ型980MPa級ハイテン材を自動車用部品として世界で初めて採用するなど「軽量化技術の適用を従来のガソリンエンジン車に対して大幅に拡大し、同じクラスのボディに対して約15%軽量化した次世代のボディを実現するとともに、ボディ全体の剛性アップによって操縦安定性の向上にも貢献している」と清水氏は述べていた。

《text:小松哲也》

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