純正オーディオのサウンドに不満をもっているユーザーはひじょうに多い。音質アップを望むとき、純正スピーカーから市販のスピーカーへと、選択肢にトレードインスピーカーを使う手がある。
市場で売られている一般的なセパレートタイプやコアキシャル（同軸型スピーカー）は、口径／取り付け寸法、奥行きとメーカー・グレードによってサイズは異なり、装着するとき注意が必要だ。純正スピーカーを外すことは難しくないが、市販のものはホール部に本体がフィットしなかったり、ネジ穴が合わなかったり、マグネット部がウインドーガラスに接触したりと、うっかりすると問題アリということもありえる。上記のスピーカーを取り付けるときは、あらかじめ取り付けが可能かどうか確認することが必須。国内メーカー、一部のインポートメーカーは適合表がWeb上でアップされているので見ることができる。
一方、車種別設計のスピーカーことをトレードインスピーカー（またはカスタムフィット）という。トレードインタイプなら、純正スピーカーと同じ取り付け場所に何も加工することなく取り付けられる。口径、固定するネジ穴までピタリと合うように設計されているのでスピーディーに交換ができ、同時にクルマにダメージを与えるようなことはない。価格は比較的、安価に設定されているものが多く、購入しやすいところもメリットと言えるだろう。
マニアックな音創りを望むなら、上級グレードのものを買い求め、インナーバッフルまたはアウターパネルの施工とすればいいが取り付け工賃もそれなりにかかる。
手軽に楽しめるのがトレードインスピーカーのよいところ。純正スピーカーからワンランクアップのサウンドを得ることができる。むずかしく考えず、純正のサウンドに不満ならトレードインスピーカーからはじめて見るのもいいと思う。
《text：永松巌》