キャビン後部に個性的なオーディオボードを設置した、岡山県のS:iz(エスイズ)が製作したシーマ。フロントステージも負けず劣らずの高レベルなカスタムを施す。ミッドバス+トゥイーターを3発ずつ使う鳴り重視のパワフル仕様をどのようにまとめたのか?
◆圧巻のフロントステージを形成する
ドアへのミッドバス×3発組み
リアシートを撤去して作り込んだキャビン後部のカスタムインストレーションも手が込んだものだったが、フロントまわりのカスタム処理も入念だ。中でもとびきりのオーラを放っているのがドアのミッドバス3発組みだろう。アルパイン・Z17PROのミッドバスを横一列に並べるというインパクト大なインストールが施される。
スピーカーの周囲にはブラック処理されたバッフルを備え、ドアを閉めてもしっかりとシートの隙間から3発のミッドバスが主張するようにデザインされているのも見どころ。
Aピラーへは同じくアルパインのトゥイーターを3発インストール。コクピットに座った瞬間に大量のスピーカー群が目に飛び込んでくる、インパクト十分なインストールに仕上がった。
◆鳴り重視の接続方法で
中低音のパワフル感を引き出す
フロントステージの圧巻はなんと言ってもドアのミッドバス×3発組み。パラレル & シリーズ接続を駆使して低インピーダンスを実現、鳴り重視の中低域を作り出している。
バッフル面はリアのサブウーファーと同じくブラックのバッフル面を持ち、スピーカーグリル部分にアクリルを使ったイルミをビルトイン。開口部分は斜めにカットすることで音への影響を最小限に抑えているのも見どころだ。しっかりとスピーカーをアピールしつつ、鳴りの良さもおろそかにしない作りが見て取れる。
ドアにもインテリアのキーワードにもなっているダイヤキルトのイエローレザーを用いる。アームレスト部分にはレッドのレザーをコンビで使うなど、インテリアの統一したカラーコーディネートを、フロントドアのレザー処理にもしっかり反映させている。
◆トゥイーター×3をビルトインし
ピラーのアピール度も最上級
ミッドバスに合わせてトゥイーターも3セットをインストール。こちらはAピラーに縦にずらりと並べるデザインを採用。それぞれのトゥイーターに角度を付けるインストールを施す。また周囲にはレッドのステッチを施すなど、イエローのダイヤキルトレザーとのコントラストを考えたフィニッシュも美しく決まる。
大量のユニットを投入したこのクルマ、複雑なシステムを一手にコントロールするのはアルパインのマルチメディアマネージャーであるH700。外向き & 車内でもパワフルで快適な音が楽しめるメモリー・セッティングが施されている。
イベント仕様のインストールとサウンドを極めたシーマ。キャビンの隅々にまでカスタムを施し、見るものを圧倒するインストールが圧巻だ。アイデア豊富なインストールワザも見どころ満点。完成度の高いカスタムオーディオマシーンとなった。
《text:土田康弘》