フォルクスワーゲングループが一部ディーゼル車に、排出ガス試験を不正にクリアする違法なソフトウェアを装着していた問題。この問題が、米国でさらに拡大した。
これは11月20日、米国EPA(環境保護局)が明らかにしたもの。「フォルクスワーゲングループの3.0リットルV型6気筒ターボディーゼル搭載車に、さらなる不正車両が発見された」と公表している。
EPAは11月2日、「ポルシェ『カイエン』など、フォルクスワーゲングループの3.0リットルV型6気筒ターボディーゼル搭載車でも、違法なディフィート・デバイスが見つかった」と発表。従来の2.0リットル直列4気筒ターボディーゼルだけでなく、排気量の大きい車両でも不正が発覚した。
対象車両は、2014年モデルのフォルクスワーゲン『トゥアレグ』、2015年モデルのポルシェ カイエン、2016年モデルのアウディ『A6クワトロ』『A7クワトロ』『A8』『A8L』『Q5』。合計でおよそ1万台。
11月20日のEPAの発表では、この3.0リットルV型6気筒ターボディーゼル搭載車の不正車両が拡大。EPAによると、従来の約1万台に約7万5000台が追加され、全体では2009‐2016年モデルの8車種およそ8万5000台が対象になるという。
《text:森脇稔》