一部ディーゼル車に、排ガス試験を不正にクリアする違法なソフトウェアを搭載していたフォルクスワーゲングループ。この問題が、他の自動車メーカーにも拡大する可能性が出てきた。
これは11月11日、ドイツのKBA(連邦自動車局)が明らかにしたもの。「50車種以上のディーゼル車の排出ガスを調査した結果、NOX(窒素酸化物)の排出量が多い車種が複数確認された」と発表している。
KBAは、問題が見つかったディーゼル車について、メーカーやブランド名を公表していない。調査したのは、ドイツ国内メーカーと海外メーカーの車両になるという。
KBAでは9月下旬から、調査を開始。50車種以上のディーゼル車について、シャシーダイナモ上と市街地走行の両方のテストを行い、排出ガスを測定。排ガス中のNOXなどの有害物質の量に、両方のテストで大きな開きがないか、調査を行った。
ただし、これらのデータは、該当する自動車メーカーと当局の議論の中で、さらなる評価を進めている段階。KBAは、「その後で、最終的な結果を公表する」と説明している。
《text:森脇稔》