カスタムと音質を両立させたオーディオマシンを紹介するこのコーナー、今週も前週に引き続き福井県のCustom & CarAudio PARADAのデモカーをピックアップ。今回はフロントステージそしてシステムデザインを着目した。
イベント仕様と音質仕様の
二つの顔の音源 & システムを用意
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センタークラスターにiPadとセット、加えてセンターコンソールにヘリックスDSP PROの操作部であるDIRECTORをビルトインするなど機能的なデザインも見どころ。
パラダのデモカーであるスカイライン。幅広いユーザー層を満足させるためにシステムの多様性に工夫を凝らしている。まずは音源の使い分けに注目。イベント仕様と音質仕様で音源を別に設けているのが特徴。まずはイベント仕様の音源はセンタークラスターに埋め込んだiPad、アップテンポな曲を使って外向きアピールを充実させる。対して音質にこだわるユーザーに向けて用意したのはFiio X5。高スペックのハイレゾ音源を車内に響かせることが可能だ。
早くもハイレゾ再生に対応したこのクルマ、CDを越えるハイスペックなデジタルデータであるハイレゾ音源をスポイルすることなくデジタル伝送するシステムデザインにも注目だ。Fiio X5から出力されたデジタルデータはiPadも接続されるオーディオテクニカのAT-DL5HDを介してヘリックス・DSP PROへと接続される。ここまでをすべてデジタル伝送(ハイレゾデータ)としDSP PROでは高度なデジタル処理を行うことができるシステムとしている。
RSオーディオのスピーカーをチョイスし
優れた帯域バランスと素直なサウンドを実現
このクルマのサウンド面の最重要ポイントとなるのはフロントスピーカーだ。パラダの代表である北畑さんが視聴して惚れ込んだRSオーディオのスピーカー・RS Revelation165をチョイス。帯域バランスの良さやクセのないサウンドなど、使いやすく高音質を引き出しやすい魅力的なユニットだと実感しているという。機器を使った測定においても波形の美しさはダントツだと言う。とにかくストレス無く上まで伸びる高域は文句なく心地よいサウンドに仕上がっている。さらに「中低域ももりもりと再生する」心地良さを兼ね備えているのもこのスピーカーのもう一つの魅力だという。
カスタムと音質への影響を兼ねた
ドアインストレーションに注目
(サムネールはクリックで拡大します)
ドアポケット側にまで及ぶ大きなバッフルを確保しているのがドアインストールの特徴。化粧パネルやLEDとの組み合わせも見事に決まった。バーチ材による強固なバッフルで不要な共振を排除するのも狙い通り。
フロントステージの取り付けで大きなこだわりはドアに設置されたミッドバスのバッフルだ。できる限り広い面積を確保し、その上から化粧パネルを施すという構造を取ることで、音質とデザインを両立。バッフルにはバーチ材を使い不要な振動をシャットアウトしているのも狙ったサウンドを引き出すポイントでもある。採用したスピーカーの持ち味である中低域を十分に引き出し、心地よいサウンドを実現している。デザイン面ではエクセーヌによる内装の張り替えやグリーンのLEDなどを使って爽やかさをアピールする。
カスタムデザインのアピールから多彩なシステムの提案、さらにはハイエンドスピーカーの魅力までを一台に込めたパラダのデモカー。欲しかった何かを見つけ出すことができるクルマに仕上がっているので、気になる読者はぜひお店を訪れてみると良いだろう。
《text:土田康弘》