3月12日（水）にイースコーポレーション本社近くの会場で行われたイースセミナー。毎年多くのプロショップが参加するこのイベントは業界を牽引する企業の一つであるイースコーポレーションが主催ということで今年も200人以上が集まる盛り上がりを見せた。
屋内会場では今年も数多くの新製品が展示され、取り扱い開始以来その実力を認められて人気ブランドに成長しつつあるGROUNDZEROのパワーアンプやアンプ内蔵サブウーファー、カスタム系で人気のあるVIBEのパワーアンプ & スピーカー、大ブレイクしたStPのデッドニング材に加えて、メインブランドであるRockford FosgateやJLオーディオの新製品が展示されていた。
Mycar-life的に注目はやはりStPで、多くの製品がモデルチェンジを果たすことで性能が50％増しという物もある。新たに加わったラインナップもあり適材適所に磨きがかかっているようで今年も注目したいブランドである。
野外会場では参加ショップによるサウンドコンテストが開催されていた。イースセミナーに合わせて製作されたクルマや、昨年から煮詰められたクルマなど音質的にもカスタム的にも高レベルなクルマが毎年揃う。その中からMycar-life登録店のクルマをご紹介しよう。
HONDA オデッセイ by カスタマイズファクトリーNACKS
埼玉県から参加したNACKSは全国的に見てもカスタム製作トップレベルと言って間違いないお店。独創的なデザイン性、そして精度の高さは素晴らしいの一言。フロントにはRockford FosgateのJ5がインストールされ、リアドアには無理やり感無く10インチのセパレートスピーカーが2発という荒技を披露。ラゲッジはサブウーファー2発にパワーアンプを曲線を組み合わせたインストールで魅せている。効果的なLEDの使い方も合わさって、細部まで美しく感じるカスタムカーであった。
TOYOTA ランドクルーザープラド by カーオーディオクラブ
大阪府のカーオーディオクラブが製作したランドクルーザープラドは得意のiPadをラゲッジオーディオのメインソースに使ったクルマ。フロントはアルパインF#1を軸にロックフォードT5+他社スコーカーを足した3way仕様。注目のラゲッジにはサブウーファーや外向き用のスピーカー、駆動するパワーアンプ、モニター2枚を含み物量を感じさせながら各製品の配置のバランスが良く高いデザイン性を感じる造りとなっていて、iPadから送られる音楽と映像を楽しく魅せる音楽としてエントラントにアピールしていたクルマだ。
TOYOTA クラウンハイブリッド by Garage A
群馬県から参加したガレージAはクラウンハイブリッドで参加。ソースユニットはiPhoneで、Rockford Fosgate 3Sixtyに繋ぎ車室内をコントロールしている。フロントはFLAXの3wayをアウターでマウント。ラゲッジにはグラウンドゼロのミドルクラスパワーアンプ2機と箱載せでJLオーディオのサブウーファーが設置されている。非常に素直でフラットなトーンバランスが心地よく、広いステージと定位がしっかりしているハイレベルな音場を確保。相性の良いユニット同士を見事に使いこなしていると感じられるクルマであった。
SUZUKI ワゴンR by CAR-Fi
神奈川県から参加したカーファイのワゴンRは今年のACGパワーHi-Fi部門を見据えて製作されたクルマ。ソースユニットはcarrozzeria DEH-P01、フロントにはロックフォードの高級スピーカーT5をミッドバスのみダブルでインストールする豪華仕様。ラゲッジにはサブウーファーとスピーカー群を駆動するパワーアンプが設置されている。明確な定位、ステージングに優れた調整で、乱れなく幅や奥行きを表現。しばらく鳴らし込んでエージングを進めることで深さと厚みが増してくれば好成績を上げられるクルマになるであろう。
TOYOTA 86 by SOUND WAVE
茨城県のサウンドウェーブが展示したのは有名車両の86。Mycar-lifeも何度か撮影させてもらっているが、同じ状態のことを見たことが無いほど常に進化を続けている。ソースユニットはcarrozzeriaサイバーナビで、Rockford Fosgate 3Sixtyに接続してコントロールしている。フロントにはワイドモニターの埋め込みやアクリルを使った装飾を施しながらRockford Fosgate J3をアウターでマウントする。ラゲッジにサブウーファーやパワーアンプ、外向き用スピーカーをインストールする。アクリル & LEDを効果的に使っていて、視覚的にも非常に完成されたクルマであった。
TOYOTA bB by S:iz
岡山県の有力ショップであるエスイズが持ち込んだのは、クルマ遊びを最大限に表現するデモカーbB。艶消しブラックの外装から始まり、車室内は植毛塗装で質感をアピール。至る所に遊びの要素、楽しい要素が詰め込まれているオモチャ箱のようなクルマである。しかし細部を見ても手を抜いている部分が無く、各部品の精度や魅せる要素、素材にこだわりを感じさせ、ショップのポリシーを強く訴えかけてくる。その出来映えは参加ショップを唸らせて見事デモカー部門で優勝という成績を収めたクルマであった。
HONDA オデッセイ by Custom & CarAudio PARADA
福井県から参加したパラダのオデッセイはMMATSのデモカーとして屋内会場に展示。先に行われた大阪オートメッセでも出展していたクルマだが、今回はフロントをMMATSに換えて展示。carrozzeriaサイバーナビ & iPhoneをソースユニットにアルパインのプロセッサーを介してコントロール。Aピラーとドアにアウターでマウントされた2way、ラゲッジにサブウーファー2発と外向き仕様のコアキシャルスピーカー、そしてパワーアンプが設置されている。パワー感があり外向きで鳴らしていても音楽が破綻することなく綺麗に再生されていて、カーオーディオの楽しさを強くアピール出来るクルマであった。
《text：藤澤純一》