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【ティーダ】Mycar-lifeデモカー企画 #8: 負ける理由が必ずある。その理由を知る事が大切。

カーオーディオデモカー製作記

【ティーダ】Mycar-lifeデモカー企画全 1 枚写真をすべて見る

四国エキサイトジャムで初めて入賞を逃したMycar-lifeデモカーのティーダ。このデモカーでコンテストに参加し始めたのは約2年前、その結果は非常に厳しいモノとなった。まずは四国エキサイトジャムで発表された成績のおさらいから。







四国エキサイトジャム成績
評論家クラス

エントリー台数28台

9位

プロBクラス

エントリー台数24台

13位

何度見ても気持ちの落ち込む成績である。当日試聴してくれた人は気付いたと思うが、エントリー前からMycar-lifeデモカーには大きな欠点があった。事の始まりは9月上旬に行った5泊6日で走行距離3000キロ弱に及ぶ取材移動の時、バッテリーの突然死が起きてなかなか厄介な状態になった。バッテリーから直接配線を持ってきているソースユニットのcarrozzeria DEH-P01は電源が入らなくなり、そうなると当然リモートが発しないのでアンプも動かない。ナビとレーダーは純正電源を使っているので動く状態。取材終了後に原因を探っているとソースユニットのヒューズが飛んでいたのだ。ヒューズの交換をすると正常に動くのだが、ヒスノイズ+オルタノイズが乗ってしまう症状に見舞われた。配線の見直しやアンプのゲイン調整を行って誤魔化していたが、コンテストエントリーにあたり本気調整を施していくとどうやっても隠せないノイズが出てしまう。原因はパワーアンプで、バッテリーが突然死したときに何らかしらのダメージを負ったのであろう。新品交換すればノイズは止まるがエージングする時間が無く、高域・低域が伸びないのは明白。だったらノイズが乗った状態でもキッチリと調整をして持って行こうと土屋氏と話し合った結果決断した。配線の差し替えやゲイン調整で欠点を減らしていきノイズで減点されても入賞出来る! と思える調整が完成。長時間調整をしてくれたQUANTUM土屋氏の技術と藤澤の悪あがきが詰まった仕上がりとなったのだが…結果は先に発表した通りで非常に厳しい。後日各ジャッジが記入したジャッジシートが送られてくるのだが、今週の掲載に間に合うよう先に送ってもらって内容を吟味した。その内容は以下の通りである。

評論家クラス 和田先生


()内は同クラスエントリー車両全車の平均点数















エントリー台数28台: 9位
オーバーオール

5.70(5.61)

高域

5.50(5.51)

中域

5.70(5.59)

低域

5.90(5.59)

位置

5.70(5.59)

安定度

5.80(5.69)

ステレオイメージ

5.80(5.63)

残留ノイズ

6.00(5.89)

合計

46.10(45.09)

コメント

位相の整いの良さが感じられ気持ちよい。コクリコ坂はVo.が素直で2番から出てくるベースとDr(キック)のバランスも適切。メンデルスゾーンもパイオニアのシステムながら明快さだけではなく、艶やかさも感じられてシステム金額合計を思うと大変よく出来ている。

このクラスは金額無制限で、Mycar-lifeデモカーのシステム金額は下から数えて3~4番目に相当する。ここでは入賞を狙うと言うよりも、現状の音を評論家の先生がどう判断するのかを知り今後に活かしたかったから参加したのだが、結果現状してもらえる最高の評価を頂けたと思う。Mycar-lifeデモカーが常に拘っている低域の鳴らし方で高評価をもらえたのは嬉しいのだが、今後は中・高域の鳴らし方も今まで以上に気を使わないといけないとシステム金額が上がるにつれて入賞するのは難しいと理解した。

プロBクラス


()内は同クラスエントリー車両全車のジパング 道祖尾氏平均点数

・審査員:ジパング 道祖尾氏















エントリー台数24台: 4位
オーバーオール

6.00(5.78)

高域

5.80(5.76)

中域

5.80(5.69)

低域

6.20(5.71)

位置

6.10(5.72)

安定度

6.10(5.63)

ステレオイメージ

6.20(5.74)

残留ノイズ

9.00(9.71)

合計

51.20(49.74)

コメント

トーンバランスGood、見事な定位・ステージング。低域の処理見事。全体的にもう少し情報量が欲しい。S/Nもう一歩。

このクラスはシステム金額合計で参加ユーザーを並べて平均台数で割ったクラス。プロBクラスは中間に位置することになる。ジパング 道祖尾氏のコメントを見てさすが的確だなぁと思ってしまう。Mycar-lifeデモカーの欠点を見抜いて出来ている部分は評価して出来ていない部分をしっかりと指摘する、ユーザーにとっては一番分かりやすくありがたいコメント。土屋氏とも話していた事だが、残留ノイズで減点されるなら仕方が無い、それ以外の部分で勝負しようと。出来る限りのやってきた調整が一番繁栄されている審査結果だと感じた。ここでもやはり低域を褒めてもらえたのは嬉しいのだが、情報量不足は今後の課題であるが、ノイズ問題を解決すればある程度の改善が見込める部分でもある。和田先生と同じように中高域の得点が低域に比べると低いので今後の大きな課題となる。

プロBクラス


()内は同クラスエントリー車両全車のDIATONE 仲田氏平均点数

・審査員:DIATONE 仲田氏















エントリー台数24台: 22位
オーバーオール

4.90(5.03)

高域

4.90(5.03)

中域

4.70(4.98)

低域

4.90(5.01)

位置

4.80(5.05)

安定度

4.80(5.07)

ステレオイメージ

4.90(5.04)

残留ノイズ

4.90(5.06)

合計

38.80(40.27)

コメント

全体的にS/Nが低い。そのせいでクォリティの高さが失われている。特に中域の基音が薄く感じて弱い。まずはS/Nを改善して全体的なクォリティアップを目指しましょう。それだけでも点数的にはかなり向上すると思います。

審査前にジャッジをしてくれたDIATONE 仲田氏と話をしたのだが、審査方法が各項目で審査すると言うよりも音色/バランス・音像も含め、全体を聴いて基礎点が決定されてからの減点法の様な感じで、なおかつ藤澤の思っている聴き所とズレがあり不安に思っていたのだが、その不安が的中して残念な事に全ての項目が平均以下という結果になり、ノイズが乗っている事で全体的なクォリティ不足との判断で音色/バランスは当然の事、音色とは違う審査部分である音像の審査も点数が平均的に悪くなっている。複数人審査の場合には両ジャッジの点数を合計して平均を出して順位が決定する。と言う事は両ジャッジに高い評価をもらえなければ入賞はできないという典型的なパターンにMycar-lifeデモカーは陥ったのだ。どんな結果であろうと事実として受け入れないといけない。音は目に見える物ではないので人それぞれ基準が違うのだが、特別に各項目別の順位も教えて貰うと全ての項目で最下位も含む20位以下という審査結果であった。この事実は藤澤自身が思っている『良い音』の基準がDIATONE 仲田氏と大きく違っていたのであろう。音の評価という物の難しさをしる内容であった。

入賞出来なかった原因を総括すると、一番の理由は審査して頂いた人全員を満足させられなかったという事。これは藤澤の求めている音が万人受けするものでは無いという事の証明でもある。各地のコンテストへ行くたびに色々なクルマを聴かせてもらっているので、今まで以上に真摯に良い部分を取り入れてMycar-lifeデモカーへ繁栄させないといけない。それと低域の拘りは保ちつつ、自分の耳と感性を養って中高域の表現方法を勉強しなくては今後もこういった事が起こるであろう。今回の結果は自業自得、常に勉強を続けていかないといけないと思い知る結果であった。

《text:藤澤純一》

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