3年半振りのモデルチェンジを果たしたカロッツェリアのVシリーズ。全国の有名プロショップに取材し、その本当の実力を探っていこうとする特集の2回目となる今回は、広島の人気ショップ、アミューズの岡本さんにお話をお訊きした。
ところで岡本さんのお店では、これまでのVシリーズはあまり積極的に販売してこなかったという。「カスタムフィットとは言うものの、ある程度しっかりとした取り付けをしないと性能を発揮させにくい」、というのが積極的になれなかった理由とのことだ。
しかし。岡本さんは新Vシリーズになって、Vシリーズに対するスタンスが変わったという。そうなった流れや理由とは…。
「新Vシリーズの音を初めて聴いたのは、発表会の会場です。正直会場の環境の中では判断がつきませんでした。なので自分の店でゆっくりと聴いてみようと思って、とりあえず1セットだけ注文してみました。それがたまたま、5月に開催した『中四国オートサウンドコンテスト』の数日前に到着して。聴きたがっていたお客さんも多かったので、デモカーに装着してイベントに持っていくことにしました。
取り付けて聴いてみて、RSスピーカーのような音がすると思いましたね。ボーカルの音色などRSのような鳴り方をします。音が正確で余計な色づけがないんです。ひと晩エージングをして、次の日に簡単にチューニングをしてみると、それだけで結構まとまりました。取り付けも調整も、神経質にならなくてもある程度良さを発揮してくれるスピーカーだと感じましたね。
ミッドのレスポンスが良いです。内蔵アンプでも下までしっかり出てきます。ツイーターもワイドレンジで、変なピークが出ることもなく上質な音を聴かせてくれるんですよね」
イベント会場で聴いたユーザーの評判も上々だったとのことだ。
「今や新しいVシリーズは、当店のおすすめスピーカーの1つになっています。エントリーのお客様に自信を持っておすすめできますね。サイバーナビ+Vシリーズで、まずはカーオーディオを体験してほしいと思います。ミッドウーファーを基本に忠実にしっかりと取り付ければ、とりあえず良い音を聴かせてくれます。そして、カーオーディオが楽しくなってきて、いつか余裕ができたら、デッドニングを煮詰めたりアウター化を検討していけばいいんじゃないでしょうか。やればやっただけ性能を引き出すことができるスピーカーなんですよ。伸びしろがあります。ライトな仕様で取り付けても感動でき、さらにあとあとまで楽しめる良いスピーカーだと思います」
岡本さんは新Vシリーズを、カーオーディオの楽しさを広めてくれる製品としても期待しているとのことだ。これからカーオーディオを始めてみたいと思っているユーザーは、プロショップに行ってまずは気軽に新Vシリーズを取り付けてみてはどうだろう。それだけでも十分に満足できるスピーカーであることは間違いなさそうだ。
《text:太田祥三》