ロックフォード・フォズゲート史上最高のプレミアムコンポーネントスピーカーとして、鳴り物入りで登場した『T5』(T5652-S)。
その実力・魅力を有名ショップの実装体験から解読していこうとする新シリーズ。第一回目の今回は、埼玉の気鋭ショップ、NACKSの中島サンにご登場いただいた。
さて、NACKSといえば、ハイレベルなカスタム・オーディオカーの製作で有名なお店。お店のスタートは2008年の12月だが、中島サンのインストーラーとしての名前は、以前のお店にいたころから轟いていた。しかしながら、中島サンがロックフォードを特に積極的に使い始めたのは、NACKSをスタートさせて以後だという。たまたま前のお店時代に縁遠かった、ということだろう。自分のお店を始めてからは、エントリーからハイグレードまでそろえるラインナップの豊富さに惚れ込み、加えて、パワー感のある音質傾向が、中島サンのカスタムスタイルとも合致。総合力の高さに一目置き、今では中心的扱っているブランドの1つだ。
さて、そのロックフォードから、トップグレードモデルが出るというニュースを聞きつけ期待に胸を躍らせていた中島サン。最初にその音を耳にしたのは、今年3月の、イース・コーポレーションが主催したセミナーにおいてだった。ファーストインプレッションはというと「ステージの広さの表現に、まず驚きました。音の特性的にはフラットな方向だと思いました。ロックフォードの新境地を感じましたね」。
次には、エンクロージャーに納められた試聴機を、NACKSの店頭にて聴いてみた。そのときは、同・T3と聴き比べをしたという。「実はぼくは、ロックフォードの中でT3が一番好きだったんです。しかし、その大好きなT3の音が、今まで感じていたような印象とは違ってしまった…。つまり、T5の音が良すぎて、T3の音が物足りなく思えてしまったんです」。とのこと。
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中島サンはさっそく、今回ここでご紹介する堤サンのプリウスへのT5取り付け作業を開始。ロックフォードの最高の音を聴きたいと考えていた堤サンも、T5の登場を見過ごすわけにはいかなかった。店頭で試聴し、いち早くオーダーを出したのだ。
このプリウス、とにかくカスタムが超ド級。ガワからインテリアのすみずみにいたるまで、抜群のセンスと手数がかけらた、紛れもなく最高級のカスタム・オーディオカーだ。システムは、純正ヘッドをカロッツェリアのオーディオマスターユニット、AXM-P01に接続し、プロセッサーには同・DEQ-P01IIを使用、アンプ、スピーカー群をロックフォードで統一する、という内容。
「今はまだ調整を追い込んでいる最中ですが、T5は良い感じで鳴ってくれています。ロックフォードらしいパワー感はそのままに、広がり、クリア感がプラスされたハイファイ方向の音ですね」。さらにいえば、繊細な印象も感じるとのこと。ちなみに、繊細な音まで再現しようと思ったら、ミッドベースの取り付け強度を出来るだけ上げてやることが重要だとも。性能が高いだけに、しっかりとした取り付けでロスなく鳴らしたい、というわけだ。
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カスタムを得意とする中島サンだけに、ルックス面についても語ってもらった。「質感が高く高級感がありますし、それでいてブロンズのフェイズプラグから感じられるようにシャープさも併せ持っています。『シブ・ハデ』系のクルマに持って来いですね。『大人なカスタム』に合うと思います」。このプリウスのカスタムスタイルがまさに『シブ・ハデ』路線。至極納得できるご説明だ。
聴いて良し、見て良しのハイ・パフォーマンスモデル、『T5』。ロックフォード・ファンなら、いつかは手にすべき名品と言えそうだ♪
《text:太田祥三》