アクセスランキング

【Rockford Fosgate】注目機種Rockford Fosgate最新ユニットを知る #4: 早くも大人気! 新スピーカー『T3』の実力は如何に!?

カーオーディオカーオーディオ特集記事

【Rockford Fosgate】注目機種Rockford Fosgate最新ユニットを知る全 1 枚写真をすべて見る

T3はロックフォードにとっても長年の懸案であったらしい。前々から企画・開発されてきたもので、その第一弾としてT3という製品がまず登場したわけである。



商品名:T3652-S 16.5cm2wayコンポーネントスピーカー ¥100,800

●最大入力:250W ●定格入力:125W ●公称インピーダンス:4Ω ●周波数特性:40Hz-30kHz ●能率:87.5dB ●取付穴直径:144mm(ウーファー部)●取付深さ:71mm(ウーファー部)●スピーカーグリル付属

このT3の最大の特徴は、振動板に液晶ポリマー(LCP)を採用していることだ。軽量・高剛性・高内部損失という振動板の必須要件を満たしていることは確かだろうが、LCPというのは一般に耐熱温度が高く、薄肉加工に適しているといわれている。それが振動板という高い精度の要求される素材として、適当と判断されたということだろう。いままでほかにLCPを使用した例は聞いたことがない。

というのも加工が非常に難しいからで、金型との密着度が大変微妙らしい。このため歩留まりも低く、実用化が見送られてきたということだろう。その高度な素材によるスピーカーとして注目される。

音を出してすぐに感じるのが、動きの速さと軽さだ。メタルやポリマー、その他の新素材などいままで色々な振動板を聴いてきたが、これだけ速い素材も珍しい。反応がよく、従って動きが軽々としている。そして上下にも楽々と伸びた感触である。

難しいことを言わずに、オーケストラのような大音量の華々しいソースを聴いてみれば、まずそのことがよくわかるはずだ。シンバルや大太鼓の鮮やかさが実に峻烈に描き出されているし、金管や弦楽器も鮮烈そのものだ。上から下まで淀んだところがどこにもなく、どんな動きにも軽快についてゆく。またジャズではベースやキックドラムが思いのほかくっきりとして深く沈み、クリアで開放的なことに驚かされる。普通こうした軽い音調だと、低音が沈まず腰高になってしまうものだが、このスピーカーではそうではない。上にも下にもレンジが広いのである。


早くも大人気! 新スピーカー『T3』の実力は如何に!?" width="580" height="549">

細かい音を聴くなら、例えばアカペラの曇りのないハーモニーと伸びやかな余韻が印象的だ。付帯音がなく、このため声の質感やアンサンブルがすっきりと素直に落ち着いている。あるいはピアノのタッチも明快だが、表面のぎらぎらした照りのようなものがなく、繊細な響きや表情の変化をナイーブに引き出しているのが面白い。いずれも動きの軽さと正確さから来ているものである。

T3の音作りは、単に珍しい素材で目先を変えたとかレスポンスにくせを付けて目新しさを出したというようなものではない。現代のオーディオに求められる様々な要素を確実にクリアすべく、徹底した設計が行われた結果だと確信できる音である。

《text:編集部》

編集部ピックアップ

TOP