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【ゼロクラウン】Mycar-lifeデモカー企画 #3: バッテリー交換 & アーシングを行う

カーオーディオデモカー製作記

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オーディオは、電気を使って音楽再生を行っているので、電源によって音が変わるということは当然であるといえる。まして直流電源を使用するカーオーディオの場合、アンプが必要とする瞬間電流の立ち上がりなどで、電源の性能によって音に差が出るのは当然といえる。

現在製作中のMycar-lifeのデモカーも、音質向上を図っていく過程で、アンプやプロセッサーなど良質なハイエンドユニットを使用する。そのためノイズのない高品質な大電流が必要だ。そこで今回は、電源の大元であるバッテリーの交換と、アース効率を向上させるアーシングの作業を行った。


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カーオーディオの電源はクルマのバッテリーであり、12Vのエンジン始動用バッテリーがその供給源となる。実際にはオルタネーターが発電した電気を、いったんバッテリーに貯めて一定量の電流を供給するのだが、大電流を流すには大容量で高性能なバッテリーが必要となる。

車載バッテリーはサイズの制約があり、搭載できる筐体の大きさは車によって決まってしまう。しかしバッテリーメーカーは、高性能バッテリーとして、純正と同じサイズでありながら大容量で高性能な、ハイエンドバッテリーをリリースしている。現在ハイファイシステム搭載のオーディオカー用として定評のあるバッテリーは、パナソニックのcaos、ボッシュのシルバーメガ、そしてGS ユアサのデュアルボックスの3つがある。その中でも、パナソニックのcaosは高い評価を受けていて、今回はこのcaosを使ってみることにした。


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caosの高性能を実現した技術としては、極板の薄型化によってより多くの極板を収納できるようになったことや、鉛ペーストの高密度化を行ったことがあげられる。そのため、大容量と安定した電圧を長期間にわたって維持することができる。液式バッテリーではあるが、補水メンテナンスが必要ないメンテナンスフリーと、耐久性能の向上も果たしている。

交換作業はサイズが同じなので、通常のバッテリー交換作業と同じで、ショートにさえ気をつければDIYでも行える。ただし、使用後のバッテリー廃棄処分は、一般ゴミとしては出せず処理費用がかかるので、カー用品店かカーオーディオ専門店でやってもらった方がいい。


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Mycar-lifeデモカーのバッテリーを純正からcaosに付け替えたところ、音の中低域に大きな差が生じ、中域が膨らみ音楽性が増したのが聴き取れた。音の立ち上がり、立ち下がりが非常にきれいになり、音そのものがクリアになった印象だ。バッテリー交換前後の周波数特性の測定図を見てもらえば分かるように、200Hから1.5KHzあたりの音圧レベルが、誤差とはいえないほど大きく向上している。これが音に顕著に表れていたというわけだ。


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もっともこの結果は、かなり使い込んだ純正バッテリーとcaosを比較しているため、新品の純正バッテリーに交換した場合でも音質変化が現れた可能性は高い。しかし、caosに変えてこの結果を得たということはまぎれもない事実で、バッテリーの交換で音質向上と安心感をえたことは大きな意義がある。

エンジンの始動性でも余裕が生まれ、安定感が増している。充電時間が短いチョイ乗りの繰り返しでも、十分に余裕のある始動性能や長寿命も実現。寿命判定ユニットのライフ・ウィンクによって、より正確に寿命やトラブル回避を行えるようになっているのも、他メーカーのバッテリーとはひと味違う。

バッテリーの容量が小さいとか弱っていると、それだけで、カーオーディオへの電源供給も不安定きわまりないものとなる。バッテリーはどんなに優れた物でも、使い続けるうちに徐々にではあるが劣化が進む。知らないうちにカーオーディオの音質も劣化していく可能性もある。一年に一度とはいわないが、二年に一度バッテリーを交換すれば、それだけでも音質を甦らせることができるとも考えられる。


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アーシングは、エンジンルーム内やエンジンブロックから、バッテリーのマイナスに戻すためのアースポイントを増やす作業だ。このことによって、電流の流れを効率的にすることができるといわれている。作業としては、大きな電気が流れるエンジンヘッドやオルタネーター、ボディ端子とバッテリーのマイナス端子を電源ケーブルで結ぶだけだ。しかし、ポイントをむやみやたらに増やす必要はない。また、不必要にアース線を増やすとノイズの混入が起こることもあり、経験値の高いショップでの作業が望ましい。

アーシング前と後のオーディオ特性の変化は、高域側の音数が増え少し音がキツめな感じに聴こえるようになった。これは中高域の情報量が増えたことで音圧レベルが高まったためで、イコライザーの調整し直しが必要であろう。


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《text:藤澤純一》

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