#1:システムの紹介
スポーツの秋、食欲の秋、そして芸術の秋と家から飛び出して、行楽地、景観のよい所へ行ってみたいという時期ですね。もちろんお気に入りのソフトを積んでドライブ!CDもビジュアルDVDもキチンと再生できるクルマなら最高でしょう。先月からはじまった「カーシアターを愉しむ!」に引き続き今月は、広島県福山市にお店を構えるアミューズさんをレポートします。アミューズさんは、三陽自動車道・福山東インター降りるR182号線を南下、約5分の所に位置するきれいなお店です。ハイファイ&シアター、ナビゲーションを主軸に、快適なカーオーディオを魅せてくれます。それではご紹介しましょう。
アミューズ店内風景
代表の岡本さんに今回の搭載システムを訊いてみました。取材対象となるトヨタのヴァンガードは、オーナーのI(イニシャル/アイ)さんの新しいクルマ。以前、乗っていたエアトレックから乗せ替えとなり、ピュアサウンドとシアター愉しむため、ハイエンドな製品の構成となります。Iさんは、大の音楽とDVDビデオ好き。仕事柄、遠方に移動する時間が多く、良いサウンドと綺麗な映像で鑑賞をしたいという希望から、アミューズさんの門を叩いたという。それは音質面だけでなく、居住性(ユーティリティ)を損なうことなく、機能的でリアラゲッジのスペースも荷物が積める工夫や仕上がりも含めて、ヴァンガードに相応しいシステムデザインを目指すものである。
ヴァンガード:取り付け前
前月と同じく、取付け前のビフォー写真(製品装着前の各部カット)を案内します。ご覧下さい。ヴァンガードは、5人乗りの4DWラグジュアリーカー。3座席のスペースを使いウーファーとアンプ等を搭載となるという。また購入時、純正オーディオレスを希望。(純正オーディオは要らない)その分、価格も抑えられる。外観や機能各部に養生を施し、万全体制だ。先ずは、取付け前の考察とデザインを決めていく。
来週は、実際の作業工程を追っていきますのでお楽しみに!
代表 岡本氏からのメッセージ
#2:インストレーションがはじまる(前)
先週に引き続き、ヴァンガードのインストレーションを2回にわけてご紹介しましょう。
オーナーのIさんは、以前乗っていたエアトレックの搭載システムを降ろし、ニューカーのヴァンガードに移設搭載を決意。シアターとハイファイの双方を楽しめる内容にしてほしいというリクエストに応えるため、取付け前の考察が始まり、今週はドアまわり、リアフィル、ヘッドユニットの取付け(一部)をご紹介します。先ずは、搭載システムをご説明しましょう。
- 搭載システム
- ヘッドユニット:アルパイン DVI-9990J
- マルチメディアマネージャー:アルパイン PXI-H990×2
- パワーアンプ:ラックスマン CMX-400×2、CMX-200×1、 ヴェロダインサーボアンプ
- フロントスピーカー:フォーカルBe アクティブ7 3ウェイ
- センタースピーカー:フォーカルBe アクティブ6 2ウェイ
- リアフィル:ソニックデザイン 77mm+25mm 2ウェイ
- サブウーファー:ヴェロダイン SPL-1000ll
- 電源系:ビーウィズ R-70A キャパシター×3
- モニター:パナソニック 9インチ(D2入力)その他
アミューズ店内風景
ヴァンガード:インストレーション(前)
シアターシステムは、皆さんご存知のように、5.1chということで、フロント、センター、リア、サブウーファーと、スピーカーの数だけ、インストレーションもたいへんです。通常のフロント&リア構成を考えると、センタースピーカー、サブウーファーの追加で、ベースのシステムが構築できるわけですが、より良いステージングと音質を整えるため、可能な限り、その取付けに可能性を見いだす事が、腕の見せ所といえるでしょう。フロントまわりを説明しますと、搭載のコンポーネントは、フォーカルの最高級システム「ユートピア Be アクティブ7」3ウェイです。ミッドバスユニットは、ドア純正箇所に装着となりますが、ミッドレンジ、トゥイーターのロケーションは、Aピラーがベストといえます。スピーカーユニット(実物)と現車と照らし合わせ、そのカタチ(デザインベース)を作っていきます。写真をご覧下さい。
代表 岡本氏からのメッセージ
#3:インストレーション製作編(後)
グッと寒くなってきましたね!先週に引き続いて、ヴァンガードのインストレーションを(パート2)ご報告します。高音質ハイファイ5.1cシアター・システムをフルに搭載ということで、ヘッドユニットまわり、ドアスピーカー、Aピラー、リアフィル、トランクの制振と各部の行程の全貌が少しずつ見えてきましたね。今回は、さらにセンタースピーカー、エアコンの吹き出し口の製作、モニターの作り込み、ドアエンクロージャーの製作とチューニング、ラゲッジのスペースデザインを紹介します。MDFボードやウッドパテを積極的に使いながらカタチができてくる所は、さすがプロショップのワザありきと感心してしまいます。
- 搭載システム
- ヘッドユニット:アルパイン DVI-9990J
- マルチメディアマネージャー:アルパイン PXI-H990×2
- パワーアンプ:ラックスマン CMX-400×2、CMX-200×1、 ヴェロダインサーボアンプ
- フロントスピーカー:フォーカルBe アクティブ7 3ウェイ
- センタースピーカー:フォーカルBe アクティブ6 2ウェイ
- リアフィル:ソニックデザイン 77mm+25mm 2ウェイ
- サブウーファー:ヴェロダイン SPL-1000ll
- 電源系:ビーウィズ R-70A キャパシター×3
- モニター:パナソニック 9インチ(D2入力)その他
アミューズ店内風景
ヴァンガード:インストレーション製作編(後半)
5.1chシアターシステムと言えば、『センタースピーカー写真参照』前後左右のスピーカーに加え、センタースピーカーは必要不可欠なものですね。輪郭のしっかりとした歌声(映画のセリフの声)を再現するため、フロントスピーカーと同じ素材(同ユニット)でシステム化することが望ましいと言えます。フロントスピーカーと同様、フォーカルのユートピアBeアクティブを搭載。ミッドバスユニットを中央に、左右にトゥイーターというデザインで高域の広がり(響き)を狙う。次にエアコンの吹き出し口の製作行程ですが『エアコン吹き出し口の写真参照』、液晶モニターとセンタースピーカーが搭載となり、既存の純正(真ん中)のエアコンの吹き出し口が無くなるため、モニター両脇(サイド)に他車のエアコン吹き出し口を移植し、ダクトを新たに引き直し、カスタムな形状を作っています。『モニターの作り込み写真参照』パナソニックの9インチモニター(絶版のD端子入力付き)を使い、アルパインF#1のDVDビデオ映像出力(RCA同軸かS端子出力しかない)をD2仕様に変換入力となっています。これは高画像の目的のため。『ドアエンクロージャー化』以前、フォーカルユートピアBe7をほかのクルマでエンクロージャーを試した時、5リッターでも少なく、Foが伸びなかったため、今回は、容量を増やし、最低域の特性を改善。非常に大きなボックスとなっている。『スピーカー測定写真参照』最大限の容量(実測9.2リッター)が確保できたのを確認し、ボックスを仮組みして、ジーク(コンピューター測定器)のインピーダンス測定でテスト、一番良いデータになるようポートサイズ(長さは秘密!)で最適値を見いだしていく。『リアラゲッジ風景写真参照』純正の収納スペース・サイドパネル裏などの空間(デッドスペース)を利用し、全ての機器をスマートにデザインします。だだし、ゲインの調整とメンテナンスが後からできるようなレイアウトとなるように製作する。今週は、ここ迄。来週の出来上がりが楽しみです。
代表 岡本氏からのメッセージ
#4:インストレーション完成編
4週に渡り、アミューズのカーシアター5.1chを愉しむも今回で最終となりました。ヴァンガードのシアター仕様のオーディオシステムが遂に完成しました! 先週の取り付け写真をご覧になられましたでしょうか。フランス「フォーカル社」の高級ユニット、ユートピアシリーズをフロントステージ(3WAY)とセンターに使用。リアフィルには、ソニックデザインを採用するなど、リッチなサウンド聴けるな! と想像してしまいます。特に驚きなのは、ミッドバスレンジのエンクロージャ化でしょう。ボックス化とすることで、制動の効いた生々しい中低域が期待できる訳ですが、容量が小さいと低域の伸びが不足し、本来のユニットの性能が発揮されません。ジーク(測定器)を用い、最終的に9リッターの容量のボックスを製作。この容量は比較的大きいもので、ヴァンガードのドア内部のクリアランス(容量)があってこそ、完成に至ることができました。話が長くなってしまったので、先ずは、完成写真をご覧下さい。
ヴァンガード:インストレーション完成編
写真の通り、クルマの内観に相応しいシックで質感のよい仕上がりで、とっても高級感があります。コンソール中央のパナソニックモニターは、9インチサイズの物をビルトイン。D入力で繋がれている為、高画質で見ることができます。モニター下のアルパインのヘッドユニットDVI-9990Jは、ご存知の通り、CD/DVDビデオ、DVDオーディオまで再生できる高性能プレーヤー。リアラゲッジ床部に備え付けられた2台のマルチメディアマネージャーと連結され、音と映像ともに、高度なプロセッサー技術を駆使して、2chステレオから5.1ch(6.1chにも対応)まで、豊かな音場を約束してくれます。リアラゲッジを眺めるとスリムなラックスマンのパワーアンプを3台搭載。ヴェロダインのサブウーファーも収納され、スマートなデザインを主張。そのサウンドは、やはり少ない誌面では語り尽くせないもの。フォーカルの繊細で、たよやかな音色と制動力の効いた低音支えられ、音楽と映像の醍醐味が堪能できます。ほんとうに2ch再生も5.1ch再生も素晴らしい音場で楽しませてくれます。アミューズさんの技術があってこそ、実現したエグゼクティブなシアターカーと断言できます。
アミューズ・岡本さんのお薦めDVDディスク!
HiVi CAST / DiGITAL NAVIGATOR
DVDビデオ環境の調整で欠かせない視聴、調整用DVDビデオソフトです。
これは、ホームシアターで活躍するお薦めソフトですが、もちろんカーシアターにも、お勧め。音調整・画像チェック項目など、車載モニターでチェックすると一発で画像の良し悪しが確認できます。One More Car,One More Rider / Eric Clapton
音楽モノでは、少し古いですが『エリッククラプトンの One More Car,One More Rider』です。このツアーは、岡本サン自身、過去2回も行ったそうで、思い入れがあり録音も良く「これぞ、ライブDVD!」と堪能できるアルバム。このDVDを視聴して、“あの興奮が蘇るか?”とリファレンスな一枚。
代表 岡本氏からのメッセージ
《text:永松巌》